1948年に軍隊を廃止したコスタリカはその予算をより良い教育や国民皆保険制の実現に振り分けて来ました。「兵士よりも多くの教師を」というスローガンのもと、国民の幸福度世界一の国家になっています。イラク戦争当時の指導者は三選に傾きましたが、これを阻止したのは国民投票で反対した99パーセントの国民の力でした。
ニカラグアなど近隣諸国の政情やアメリカの影響力など決して安定的とは言えない中米で、さまざまな危機をのりこえながら平和を維持しています。
1987年には中米の紛争を解決に導いた功績で当時のオスカル大統領はノーベル平和賞を受賞。2017年7月に調印された核兵器禁止条約は20年前にコスタリカが提案し、議長もコスタリカの人でした。「全世界の国民が恐怖と欠乏からまぬかれ平和のうちに生存する権利」をうたう日本国憲法が目指す世界がここにあります。