cinemoシアター・インタビュー

cinemoシアター制度がスタートした初期から参加し、「想ふ映画館」を主催している廣野聡美さん。集客に苦労されているそうですが、これまでのシアター運営についてお話を伺いました。

掲載日:2016年7月1日




Q. cinemoシアターを始めた理由を教えてください。
A. 1年半前に転勤で名古屋に来ました。 観たい映画を逃してしまったり、なかなか(首都圏に比べると)見られる機会が少なくて。。 『自分で上映するのってどうだろう?』って思ってからは、早かったです。 まったく経験・ノウハウもなかったですが、単発イベントで自主上映会を開催しました。 それがやみつきになってしまったというか。

そして、作品選びをしていた時、Cinemoシアター(市民上映会)の制度を見つけました。 ユナイテッドピープルが扱う作品は、自分の観たい作品がいくつもあり、「でもお金が…」と思って いたんです。「数本借りるならこの年間ライセンスがかなりお得!」と飛びつきました。 1年/24作品の上映権利をフル活用して1か月2本上映しています。かなり多忙です(笑)

Q.どれぐらいのペースで開催していますか?
お寺、カフェ、公共会場等、1か月に2、3回 土日を中心に開催しています。 1日に2作品上映することもあります。

Q.開始してみて良かったことは?
『自分が一番得をしている』 『自分らしい上映会を作るのが楽しい』
映画を紹介するにあたり、『想ふ映画館』なりの付加価値をつけられたらよいなーと思っていまして。 書籍等で予習、フィールドワーク(テーマに関連しそうな施設見学やインタビュー、時には、制作者や関連団体にアプローチ)等して、上映前にレクチャーしています。もちろん、営業・広報活動もします。

人とのつながり、出会いだけでなく、自分のビジネススキルも上がりました。 映画の感想シェアリング他、参加者の声が自分のところに集まってくること、「こういった場を作ってくれてありがとう」と言って下さったり、シェアリングタイムで、話尽きない時間があった時には嬉しくてしようがないです。

皆さんの感想の違いや捉え方の違いが多様であるほど、自分の価値観も広がったと思います。 cinemoシアターの制度も自分が今まで手を出さないであろう作品のテーマも取り扱うことになったので、 そういう作品こそ『知ること』と『想ふimagine』ことができて良かったです。 『映画を120%味わいきり、作品やかかわる人に感謝・御礼できてるのでは』と感じています。

Q.課題に感じていることはありますか?
フェイスブック頁の広報が主です。他、SEO対策の強い申込サイトを利用する、新聞やフリーペーパーに取り上げて頂く、チラシ配り、積置きなどもしています、、。なかなか苦戦しています。

今後は、作品テーマ関連の市民活動をしている団体さんとコラボしたり、コミュニティのあるところに自分が飛び込んでご案内していくことを考えています。

多様な価値観が集まるので、参加人数が多いほうが良いと思っていたのですが、今では、深くゆっくりと話のできる少人数の開催が(自分らしい上映会のスタイルかも)と思い始めています。

Q.開催してみて想定外だったことはありますか?
・かなり社会派の人だと思われ、難しい話題を投げかけられる(笑)
・映画祭関係者、カルチャーセンター、コミュニティづくりしたい方、映画を自主上映してみたいという方、会場を貸しますという方まで、諸々問合せが来る。
・『映画をみて感想をシェアするのって初めてですけど、良いですねー』というお言葉を頂けること。
少しずつですが、増えてきました!
・集客の苦戦

Q.要望があればお願いします。
市民上映会開催者の横のつながりがほしいですねー。 運営をどうされているのか、感想のシェアリング方法や場づくりの工夫など、教えて頂きたいことはたくさんあります。情報交換をしたいですねー。もちろん、作品の話もしたいです。 また、海外の作品が多いので、できたら日本のドキュメンタリー映画ももっと取り扱ってほしいです! 参加した方が身近に感じられるかなーと。。(社会課題に関しても)思ったりします。

Q.何かメッセージがあればお願いします。
ユナイテッドピープルのメッセージ、
「映画をよりよい未来のために。社会の課題解決のきっかけに。」
~市民上映会にて映画を観て、出会った仲間と考え、よりよい未来をつくっていきましょう~
一人ひとりをつないで、よりよい世界をつくっていくということが、本当に実現できるんだなーと 感激しています。そのような機会を作る立場に立たせていただいたことに深く感謝してます。


●その他 想ふ映画館の広報です!
社会課題は自分に馴染みのない分野や遠い世界のこと、時に近づきがたい世界もあると思います。 映画はとっかかりやすい教科書。批判、肯定する前に『まずは知ること』が大切だと感じています。 映画館で観るのも良いですが、映画が投げてくる問いやメッセージにみんなでアクションを(シェア)し、 自己の価値観を豊かにすること、、とてもオススメです。

想ふ映画館では
『想time, 予習復習のススメ, お楽しみイベント、お寺の副住職のはなし付』、等、開催場所によって違ったStyleで、真面目に楽しく上映会を開催しています。よろしければお越しください♪
●「想ふ映画館」のコンセプト
知ることからはじめる、そして想像してみる
自分自身をきちんと主語にして
想ふは希望、想ふは願い 想ふは未来
未来をつくるのは、ひとりひとり
未来をつくるのは、今、このとき
ドキュメンタリー映画を通じて「知る」と「想ふ」を大切にする場所それが「想ふ映画館」

廣野聡美さんプロフィール


北海道出身。現在、名古屋市内で会社員勤務 44歳 
大学卒業後、六花亭製菓株式会社、日本公文教育研究会等を経て上京。
ソフトウェア会社のマーケティング企画部、編集業、フリーのベビーシッター等、 東京で会社員としての時間を重ねる。
北海道出身者の集まりで、自分の故郷とのかかわりを見つめるイベント開催等に従事。
2014年転勤で名古屋へ。
「欲しい居場所は自分で作ろう!」とお寺での自主上映会イベントを企画。
これがのちに『想ふ映画館』へのきっかけに…。
映画、ヨガ、カレー、ランニング、自然食、農業、歴史、、等 
自分の好きなものを通して愛知の魅力を追い求め、西へ東へ活動中(模索中)。
最近の口グセは“大丈夫、映画の神は降りてくる”
『想ふ映画館』 Facebook

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