Member

渡部建具店

所属:渡部建具店
はじめまして、渡部建具店です。
名前の由来は先代まで営んでいた建具屋からきています。
私たちは、人が集い対話する場づくりを中心に活動しています。
2015年春から、環境と生産者に配慮した食べると体が喜ぶ食品の販売を取り扱う「小さな暮らしのお店」を、
同年秋から「小さな映画館」を始めました。

web site: http://watanabetateguten.wix.com/tateguya
facebook page: http://www.facebook.com/watanabetategu10
イベント名 開催日 会場
イベント名 開催日 会場
抱く{HUG}上映会 16/07/23 岐阜
小さな映画館 16/06/11 滋賀
小さな映画館 16/06/11 滋賀
小さな映画館 16/06/10 滋賀
小さな映画館 16/06/10 滋賀
イベント名 開催日 会場

Review(7)

05/03 22:14

台北カフェ・ストーリー のレビュー 

台北カフェストーリーという邦題では全く興味が沸かなかったのですが、原題をみるとEXCHANGESという単語が使われており、よくよく映画紹介をみると「物々交換」をテーマにした映画であることがわかって見たい意欲が生まれました。
年頭に一家でオランダに短期滞在している最中、物々交換のシステムに触れてその魅力を知ったからです。
お金を介せずとも、モノが必要な人のところへいくというシステムは、グローバリズムに対するオルタナティブだと思い、その可能性にワクワクしています。

なので、一体どういった風にexchangeが描かれているか楽しみだったのですが、少々期待はずれでした。
すでにヒトが集まる場を作り、物々交換もおこない、カウチサーフィンも日常的に使用している者にとっては内容が薄かったです。

なにを大切にして生きていくか、行動の動機についてどれだけ真摯に自分自身と向き合っているか、
自分の頭で考え始めようとしている人、例えば中学生くらいの人には、
哲学的な問いを親しみやすいドラマ調で作られている本作品は適しているのではないかと思います。
05/03 21:51

抱く{HUG} のレビュー 

「新たな「いのち」と出会う瞬間、
それはなんと美しく素晴らしいことでしょう。
映画で映し出された出産シーンを見て感じたその尊さは、
自分の子どもだけでなく、自分自身の今ある「いのち」の尊さを再確認させてくれました。
鑑賞後、素直に「生まれてきてくれてありがとう」と娘を抱きしめたくなりました。
赤ちゃん、すごい。」
これは嘘ではなく、本当に思ったことです。
この映画はユナイテッドピープルが扱う作品の中でもずば抜けてレビューが多く評価も良いです。
人それぞれ感じ方や捉え方が違っていろんな意見があるのだなとつくづく思います。
なぜなら私の感想は、映画作品として言えば「これでお金をとると言うのか?」と思わざるをえない内容だったからです。
映画の冒頭に「私の記録」というようなテロップが入り、おや?と思ったままついにその印象は拭えませんでした。
自己満足とナルシシズムが席巻しナレーションや場面場面が間延びしており、作品が冗長していると感じました。
震災、高齢での妊娠、それゆえの不安と放射能からくる不安、帝王切開、元気に一歳を迎えた赤ちゃん、
とキーワードが継接ぎされたようなわかりやすい作りは、テレビドラマを楽しめる人には共感を呼ぶのでしょうか。
深刻そうなナレーションと不穏な音楽が流れる中しんどそうな顔をして横たわる重いつわりのシーンも、出産の直前まで田んぼ仕事をしたり、毎日100回のスクワットと数時間の散歩を続け、薬に頼らず鉄分をとるために野草の蘩蔞を一生懸命摘む妻の姿を見ていた私には自己愛にしか見えませんでした。
もし、出産に向けての体作りを含めた日々の暮らしのあり方は、作品には使っていないだけであるとしたら、余計にテレビドラマ的作法で嫌らしいです。
作品の最後の方に収められている赤ちゃんの誕生シーンはそれまでの辛気臭さを一蹴する普遍的な力強さを持っており、それがゆえの「赤ちゃん、すごい」でもあります。
改めて震災の映像をみれたことで、つい先日の出来事だったはずのものが「昔のこと」になってしまっているのに気付きました。東京で大きな揺れを体験し、震災後の一ヶ月後には福島や宮城、岩手、避難所に行きこの目で被災地を見てきたにもかかわらずです。それに気付けたことは良かったです。
しかし、この映画の内容なら1時間半の作品にする必要はなく、15分にまとめられるのではないか、と思いました。
出産、子供を授かる、いのち、をテーマにした作品なら、河瀬直美監督の「玄牝」の方がはるかに素晴らしいと思います。
しかし、感想は人それぞれで、
この映画を気に入っている方も大勢おられます。
私としては、限られた人生の時間の貴重な1時間半と鑑賞料、そして会場に行くまでの移動時間等々を使って来ていただくのがなんだか申し訳ない、というのが本音です。
03/29 09:20

ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~ のレビュー 

「ザ・トゥルー・コスト」は社会問題をテーマに取り上げていますが、純粋に映画として楽しめる作品です。
ドキュメンタリーにありがちなお勉強臭さがありません。
それでいて、臭いものには蓋をしろで見て見ぬ振りをし続けてきたものの蓋を開け、映画鑑賞者に現実を見せてくれます。
監督の気づきと提案、それを伝える方便としてのデザイン。
映像の見せ方とそれを補う音楽が、メッセージに柔軟さを与えています。

なにを買うか
どれを選ぶか
その時、大切にするものはなにか
それは言い換えると、どう生きたいかであり、
どう在りたいか、であると思います。
めまぐるしく過ぎる日常を
どう効率よく過ごすか、
そればかりにとらわれていると
指針となる数値、金額が行動決定の動機となり
手にとる服にまつわるものへの想像力が働かない。
それは服だけでなく、食もエネルギーも同様に。
想像力の欠如とは、バーチャル化を意味するのではないかと思います。
人間関係の希薄化ではなく、
情報を多く収集すれば的確な判断ができると勘違いしている、
養老孟司さんが言うところの脳化社会に陥ること。
身体感覚を失くし、バランスを欠いた状態。
土から離れ、
手間ひまかけることを忌み嫌い、
育みが内包する愛情を知らず知らずのうちに手放してきたのではないか。
フランスで起きた悲しみは、
手にした利便さの裏にある悲しみから生まれたのではないかとも思います。
グローバリズムの下に進むグローバリゼーションとどう向き合うか。
新機種が発売される毎に買い替えることは、
一般市民を爆撃することに加担しているのと同意であると思います。
なにを買うか、は
今すぐ始められる急がば回れの大きな一歩だと思います。

大き過ぎる課題が次々と現れる現代、
消極的ニヒリズムに
陥りそうにもなりますが、
この映画が撮られたこと、
日本に広めたいと思う配給会社があること、
上映をしたいと思う人がいて、
それを時間とお金を使って見にきてくれる人がいる。
そこに大きな希望を感じます。

追記
上映回数を重ね、観ればみるほどに考えるテーマを与えてくれる作品です。
自分が一体どういう社会構造の上にいるのか。
そこに疑問を持ったのなら、どんな選択肢があるのか。
経済、環境、人権、産業革命後に見てみぬふりをしてきたもの、
保身による個人主義が作り上げ維持している社会構造と、
それとともにある自分自身の姿を写し出されます。
01/15 21:58

バレンタイン一揆 のレビュー 

私はチョコレートが大好きです。
一時期、毎日のようにチョコクロを食べていて、もう若くもないのにこれはイカン!と
一念発起してスイーツ断ちしたことを遠い目で思い出します。(チョコクロは今も食べてません)
フェアトレードに関する映画、ということで上映することにした「バレンタイン一揆」の再生確認をおこなったのですが、
昔からバレンタインに限らずイベント事に全く興味がない私は、冒頭の
「バレンタインは世界中が愛に包まれる日」
というナレーションを聞いてブルーレイディスクを畑の彼方へと鹿煎餅のように投げようかと思いました。
しかし、そんなことしなくてよかった。
映画は、チョコレートの原料であるカカオの主要生産国ガーナへのスタディツアーに参加した18,19歳の女性3人を中心に描かれています。
児童労働の現実と、その状況を改善しようとする大人たちの動き、教育への真摯な姿勢等、
映し出される映像はツアーを疑似体験させてくれます。
現地の人たちの暮らしを目の当たりにした三人の反応も、
同じく不平等なシステムの上に無自覚に乗っている日本人だからか共感することが多く、
それも映画にのめり込めた一因だと思います。
この映画は、
オーガニックかそうでないか、原材料はピュアか、環境配慮はしてあるか、だけでなく、
児童労働といった生産現場への思いを馳せることが大事であると再認識させてくれました。

チョコ好きのあなた、ぜひ一見を〜
01/04 12:15

アリ地獄のような街 のレビュー 

小さな映画館、新年一回目の上映作品は「アリ地獄のような街」だったのですが、
お客さんはゼロでした。

この映画にハッピーエンドなんてものは用意されておらず、
映し出される現実が重くのしかかります。

別の映画「サバイビング・プログレス」を見た人が、悲しいという感想を言ってくれました。
虚無感を感じたそうです。
アリ地獄のような街は、絶望を感じさせてくれます。
現地に住んでいる人が絶望だけを抱いているわけではないことも、映画が描いているものがバングラディシュの一面でしかないことも承知です。
しかし、映画が描いている現実は、アリ地獄のような街の片鱗を手に取るように感じさせてくれます。

映画「ザ・トゥルー・コスト」は安い服を手に入れられる裏側を描くことで、
私たちがどっぷり浸かっている経済の流れを上手く描写していました。
その経済構造の最底辺の一部を描いているのが本作かと思います。

私たちがどういう社会構造の上に立ち日々の利便さを享受しているのか省みませんか。
ゴミのように扱われる子どもたちや女性をみることで自分の立っているところを知って一緒に絶望しましょう。

しかし、ただただ重く突き刺さる現実を前に、自分の役割を探し実行している若い日本人がいます。
それがこの映画を制作したNGOエクマットラの創設者の一人である渡辺大樹さんです。
渡辺さんがどういった想いでエクマットラを創設し、この映画を作られたのか、
動画の中で語られていますので是非ご覧になってください。

http://youtu.be/mNejSnaR4Ow
http://youtu.be/9wiG-cR27JA
11/23 14:20

フォークス・オーバー・ナイブズ – いのちを救う食卓革命 のレビュー 

食事療法だけでガンを克服した人
動物性たんぱく質にまつわる神話
欧米型の肉食中心生活が、身体だけでなく地球環境に与える負荷
等々、
しっかりとした研究と
データを元に収められていました。

牛乳神話が生まれたいきさつ等、
関心はあったけれど後回しにしていたことを、
ささーっと知れました。
後は自分の身体にききます。

肉食批判がメインではなく、
菜食の可能性を明示した楽しい映画だと思います。

トレーラーはいかにもアメリカな感じのショッキングな作りですが、
作品は恐怖を煽るような作りではなく、
楽しく学べる、考えさせられる内容です
なんで日本の広告会社はこのような作品予告にしたのだろう。。。
10/16 06:15

ELEMENTAL 生命の源 ~自然とともに~ のレビュー 

インド、カナダ、オーストラリア
各国の各地で私利私欲にとらわれず、
目の前の問題、足元の課題に対して自分なりに動いている人たち。
利益追求の企業論理と普遍的倫理が、寄せては返す波のように映像に収められていると感じました。
グローバリズムとどう向き合うかという問いに対して、良い悪いと批評して終わるのではなく、自分はどう選択するか。
傍観者でいるのか、それとも主体となるのか、問われてくるような映画でした。