大海原のソングライン
ジャンル
環境 多様性 伝統文化 時間 82分
製作年 2019
監督 ティム・コール
美しい地球を謳歌する、島々のミュージシャン達が集結!音楽プロジェクトから生まれた映像叙事詩、this is 『大海原のソングライン』ーー。
VIDEO
About the film
東は太平洋のイースター島、西はインド洋のマダガスカルに至るまで
16の島国に残る伝統的なパフォーマンスを記録した前例のない音楽ドキュメンタリー
More info
5000年前、太平洋には海を渡る人々がいた。
彼らは数千年に渡って大海原を攻略し、地球の半分を覆う島々にたどり着いた。
文字が普及する前の時代、彼らは音楽で交流していった――。
監督とプロデューサーの2人は3年間に渡りその航路をたどった。台湾から出発してオーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、さらに太平洋の向こう側に位置するマダカスカル、そしてイースター島に至るまで16の島国に残る伝統的な音楽やパフォーマンスを記録していった。
本作はオーストラリアの先住民に受け継がれる“ソングライン”という思想/信仰に基づいて、100名を越える各島々の音楽家たちと共同で、かつて同じ言葉や音楽で繋がっていた島々の歌を もう一度集結させる壮大な音楽プロジェクト!「Small Island Big Song」と名付けられたこの試みは、単なる伝統音楽の記録に留まらず、それぞれの島で生きる人々が伝承の音楽を伝統の楽器で演奏し、やがて一つの壮大なアンサンブルを奏でる...!
Data
原題
Small Island Big Song
製作年
2019
製作国
オーストラリア、台湾
制作
Small Island Big Song Pty, Ltd. 、小島大歌影音工作室
配給
株式会社ムーリンプロダクション
時間
82分
Cast & Staff
監督
ティム・コール
製作総指揮
プロデューサー
バオバオ・チェン
原作
脚本
音楽
各島々の音楽家たち
撮影
ティム・コール、バオバオ・チェン
編集
ティム・コール
キャスト
クアナ・トレス・カヘレ、タリカ・サミー、ホロモナ・ホロ、アレナ・ムーラン、チャールズ・マイマロシア、ポエモアナ
上映会主催者の声
上映会を主催された方の声を紹介します
当館で毎月お届けしている「みずから考える上映会」、4月の上映作品は『大海原のソングライン』を選定しました。
これまで上映してきた映画とは一味違い、古くから伝わる音楽を取り扱ったものだという漠然としたイメージしか持たず試聴しましたが、いい意味で期待を裏切られました。
音楽自体はもちろん音響も素晴らしく、映像もスタイリッシュでとてもワクワクとした気分で見ることができました。
登場する歌い手、演奏者がパワフルで、母国で息づく音楽を奏でることに誇りと情熱を持っているのだと感じます。
各民族の演奏者が自然の中で生き生きと演奏しているからこそ、ところどころに差し込まれる地球環境の現状と私たち現代人への警鐘と感じさせられるメッセージが響きました。
参加者さまからの感想の一部です。
・心地よい音楽で人々がつながっている。温暖化でこの地球が消滅することのないようにと思います。
・楽器が海の漂流物でできているのを知って驚いた。
・音楽が心地よい映画でした。
と音楽に対する感想も多かったです。
中には
・歌でつながっていき、楽器も渡ったところで独自に変化し民族もそれぞれに環境対応している人間を含めて自然がすごい。
・自分の欲を捨てられた程度に環境は良くなると思う。
と深い感想も。
”人間を含めて自然” や ”自分の欲を捨てられた程度に” という参加者さまの言葉からはっとさせられ、気づかせていただきました。
何度も見たくなる良い音楽と、人間と自然との関り方を改めて感じ、考えさせられる良い映画でした。
シネモで、「大海原のソングライン」上映会を行いました。
本作品は、東は太平洋のイースター島、西はインド洋のマダガスカルに至るまで16の島々に残る伝統的な音楽パフォーマンスを記録した、前例のない音楽ドキュメンタリーです。
映像も音楽も美しいとの評判通り、画面と音に惹きつけられました。また地球環境問題について触れている箇所もあり、このような映画からのアプローチもあるのだなと思いました。
参加してくださった方は、今まで別団体が主催しているシネモに参加されていたそうで、そちらでの開催の様子も教えて頂きました。
シネモは、とても良い作品ばかりだと思うので、より多くの方に参加していただける方法を、改めて考えたいです。
鑑賞しつつ、つい身体を動かしたくなっちゃうような、笑顔になる内容でした。
次はぜひ大人数で鑑賞して、みんなで身体を動かしながら、音楽で心を通わせたいです。
映像も音楽も、ただただ美しい。それがまず第一の感想でした。
メッセージ性を持たないわけではない、でもそれが押し付けがましくない。人によっては、流してしまうぐらいのそっとしたメッセージですが、劇中に流れる音楽が伝われば、そのメッセージも伝わったと言えるのかも知れません。
上映後の感想会では、やっぱり自分たちと照らし合わせたりひきつけたりして考える感想が目立ちました。日本の伝統音楽は、神事と相まっているからなのか、厳かで楽しむという感覚からはほど遠くも感じるもの。でも劇中に登場する音楽とその演奏者たちは、エネルギーと音を奏でる喜びに満ち溢れていたのが違うな、と。
そして何より、すべてLive演奏というところがいい。日本では、下手な生演奏を聞かされるぐらいなら音源を流した方がマシだ、という風潮がありますが、それが、音楽を死んだものにしているのかもしれない、という意見が印象的でした。
音楽さえあれば、人は生きていけるのではないか。
そんな錯覚を覚えるほど、エネルギーの塊を受け取ることができました。