知的で辛辣!世界中で公開されるべき作品。 ─ Variety誌
無数の命を奪った人間が私腹を肥し、突如日常を粉々に砕かれた人々は置き去りのまま。生々しい現実が、映画から浮かび上がる。この現状を少しでも変えたいのならまず、恐怖を煽る言葉の前で一度立ち止まり考えたい。権力者が恣意的に口にする「テロ」とは何を指し、誰を攻撃するものなのか、と。
ー 安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
「戦争は政治の継続」(クラウゼヴィッツ)ではなかった。逆に、政治のほうが戦争の継続だった!
兵器産業の使い走りと化した現代政治の真実の一端がここにある。
ー 山形浩生(翻訳家、評論家)
その他コメント https://unitedpeople.jp/shadow/rv
News
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©Shadow World Productions, LLC
About the film
《エディンバラ国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
《グアナファト国際映画祭2016 長編特別賞》
《バリャドリッド国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。
莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!
【関連動画】
映画監督、原作者トーク 聞き手 望月衣塑子さん → https://www.youtube.com/watch?v=CCqsoOICOno
ヨハン・グリモンプレ監督 劇場トーク→ https://www.youtube.com/watch?v=k_XOvlj0EYs&t=4s
More info
世界は武器であふれているのに、この実態は詳しく知られていない。映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』は、金と権力と個人の野望が、国家の安全保障や世界平和、人権や開発よりも優先される国際武器取引の実態を描く衝撃のドキュメンタリーである。監督は、アーティストでもある映画監督ヨハン・グリモンプレ(『ダイアル ヒ・ス・ト・リー』(1997))、原作は世界的に高い評価を受けているアンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』 である。映画には、著名なジャーナリストであるエドゥアルド・ガレアーノの作品もいくつか取り入れられている。
この映画は、告発者、検察官、軍事産業関係者などの証言を通じ、武器の国際取引を取り巻く政府や軍隊、情報機関や軍事会社、武器商人や代理人の複雑な関係を浮き彫りにするだけでなく、武器ビジネスがどのように腐敗を助長し、外交や経済政策を決定づけ、民主主義をないがしろにし、果てしない苦悩をもたらすのかを明らかにする。最終的に、戦争の真の代償、武器取引の仕組み、いかに戦争兵器が市民の安全を確保するのではなく市民に向けて使われるようになるのかを暴いていく。この映画は、現実の闇に光を当てることで戦慄の実態を赤裸々に晒しているが、それはよりよい未来の構築を切望してのことである。
Data
| 原題 | Shadow World | 製作年 | 2016年 |
|---|---|---|---|
| 製作国 | アメリカ、ベルギー、デンマーク | 制作 | |
| 配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 90分 |
Cast & Staff
| 監督 | ヨハン・グリモンプレ | 製作総指揮 | |
|---|---|---|---|
| プロデューサー | ジョスリン・バーンズ、アナディル・ホサイン | 原作 | アンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』 |
| 脚本 | ヨハン・グリモンプレ、アンドルー・ファインスタイン | 音楽 | カルステン・ファンダル |
| 撮影 | ニコール・マッキンレー・ハーン | 編集 | |
| キャスト | エドゥアルド・ガレアーノ(声)、アンドルー・ファインスタイン、デイヴィッド・リー、ヘレン・ガーリック、リッカルド・プリヴィテラ、ピエール・スプレー、ヴィジャイ・プラシャド、マルタ・ベナヴィデス、ローレンス・ウィルカーソン、クリス・ヘッジズ、ジェレミー・スケイヒル 他 | ||
Review(2)
23/02/18 21:17
いくつかは知っていた。でもようやく点と線がつながった。これほどに怒りがわいてくる映画は久しぶり。
その怒りは気づかなかった自分にも向かう。変えなくては。強く思う。
――森達也(映画監督・作家・明治大学特任教授)
戦争で、多くの子ども、女性、一般市民が傷つき、命を落とし、そして涙を流す。一方で利益を上げる戦争ビジネス。戦争の恐ろしいギャップ。
――土井香苗(国際人権NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表)
資本主義の行き着く先で待っているものは?吐き気を催すほどにおぞましいマイウェイを聴きながら、それでも1秒たりともこの映画から目を離してはいけない。より高価に、より大量に・・・その考えを人々の恐怖と不安が加速させる。ブレーキは愛?でも僕たちは今、この瞬間にも多くの愛を、愛すべきものを失い続けている。
――ダースレイダー(ラッパー/MC)
一覧:https://unitedpeople.jp/shadow/rv
上映者の声
普段こうした会で共感を得ることが多いのですが、今回は偶然、武器輸出や憲法改正に賛成の方が集まる回があり、私たち主催側もどう収めようかと気をもみました。中国が攻めてくるから!と恐怖を煽られているように見えましたが、こちらがお花畑と言われるとそれまでかも知れず。共感出来ずともまずはそう考える背景を理解したいと思いました。
今後コスタリカの奇跡を上映し、憲法について読書会などをひらいて対話の場を増やしたいと考えます。
しかし、あるべきはずの大量破壊兵器は見つからず、情報はウソだったことがのちに明らかになりました。
2012年の国連総会では、イランの核開発を脅威だと演説したオバマ米国大統領に続いてイスラエルのネタニヤフ首相が演説を行い、イランが開発している核兵器が90%まで完成していることをイラストで示すシーンが、この映画に出てきます。イランが核を持つことは脅威であり、阻止しなければならないとする姿勢、それが現在の米国とイスラエルによるイラン侵攻に繋がっているのがわかります。米国はもちろん、イスラエルが核兵器を持っていることは公然の秘密であるにもかかわらず、です。
しかし、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が、イランで「核兵器を製造している証拠はない」と述べたことが、最近の新聞等で報道されています。
イラク侵攻でも今回のイラン侵攻でも、いったいどれほどの住民が犠牲になったことでしょうか。なぜ、米国やイスラエルは戦争をしたがるのか。その理由がこの映画では明らかにされている、と感じます。この映画が製作されたのは2016年ですが、武器でつながる政府・軍と巨大軍需産業の闇が今も続いていることを思い知らされる映画です。
参加者アンケートでは、
「戦争とお金、権力、政治。平和な世界は来るのか、不安でしかない。今の日本とアメリカはどうなのか。何を信じればいいのか!」
「現在進行形の絶望。パランティアの市民の監視も始まりそうだ」
などの感想が寄せられました。
日本では、これまで日本国憲法の下で武器の輸出を厳しく制限してきましたが、高市首相はその制限を撤廃しようとしています。日本も軍産複合体と化してしまうのでしょうか。
数十年前の戦争の話が次々に出てくるので、昭和後半~平成世代は予備知識がないと、理解が難しい場面もありました。
一方で、当時の情勢を知る年配の方は、より深く受け止めている様子でした。
世代によって見え方が異なることを実感し、学びの多い感想シェア会になりました。
いつの間にか語られなくなる戦争があることを忘れないようにしたいと思いました。
情報量が多く、一度ですべてを理解することは難しいですが、普段目にすることのない軍需産業の構造や思惑に触れることができました。
侵略やテロへの不安に対する「安全保障」の名のもとに武器が求められ、軍需産業が武器を売るために、戦争を促す構図。
政治やテロ対策の闇を考えさせられる映画です。
参加者の方にいただいた感想です。
同じ人間として、平和に穏やかに暮らしていきたいと考える国民同士が必要のない戦争に巻き込まれていく不条理。
戦争が一部の人たち、政治家や軍事関連の業界に属する人間などの私欲、「金儲け」によって起こされている現実を描いていました。もっとたくさんの人びとが知らなければならない、と思います。
鑑賞後、参加者の皆さまからは深い沈黙の時間が生まれ、それぞれが「戦争とは何か」「お金とは何か」について考えざるを得ない時間となりました。
本作では、武器がどのように取引され、どのように戦争が継続・拡大していくのかが描かれています。
戦争は単なる「国同士の争い」ではなく、そこには経済、政治、利権が複雑に絡み合い、「争っている両者に同時に武器を送る」ような、倫理から大きく外れた取引が実際に存在することが示されます。
資本主義社会の中で、「お金」という基準が、人の判断や倫理感覚をねじ曲げてしまう危うさ。
そこには、まるで人間の諸行とは思えない冷徹な意思で動く仕組みが横たわっているようにも感じられました。
作品は外国の出来事として描かれていましたが、
わいろの構造、商社の動き、そして武器に直接関わらずとも「利益を優先する構造」は、私たちの身近にも存在していることに気付かされます。
本当に守るべきものは何か。
福祉、教育、自然環境、いのちの尊厳――
映画は、「もっと大切なことがあるはずだ」という問いを静かに投げかけます。
現実とは思えない映像の連続でしたが、確かに「今ここで起きていること」です。
価値観を統一することはできません。しかし、この地球で生き続けるために、
「より良く生きる方法」をそれぞれが考えるきっかけとなった上映会でした。










今、米国は台湾有事を煽っており、日本は巻き込まれそうです。そうなったら死の商人は喜ぶことでしょう。
映画の冒頭と最後に挿入された映像に救われた思いがしました。第一次大戦の硬直した前線でクリスマスに武器を捨て、互いに駆け寄り抱擁しあった兵士達、初めに武器を捨てて敵に身をさらした兵士の勇気を思います。現実の歴史を知ると暗い気持ちになってしまいますが、私はこの兵士の勇気に学びたいです。
この映画は恐怖と不安をあおる者の存在を教えてくれました。煽りにのせられず、冷静になって平和を求めたいです。