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シャドー・ディール 武器ビジネスの闇

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監督:マイケル・マシスン・ミラー
監督:ヨハン・グリモンプレ
監督:アレクサンドリア・ボンバッハ
監督:西倉めぐみ、高木ララ

シャドー・ディール 武器ビジネスの闇

ジャンル 平和 政治経済
時間 90分 製作年2016年  監督 ヨハン・グリモンプレ

知的で辛辣!世界中で公開されるべき作品。 ─ Variety誌

無数の命を奪った人間が私腹を肥し、突如日常を粉々に砕かれた人々は置き去りのまま。生々しい現実が、映画から浮かび上がる。この現状を少しでも変えたいのならまず、恐怖を煽る言葉の前で一度立ち止まり考えたい。権力者が恣意的に口にする「テロ」とは何を指し、誰を攻撃するものなのか、と。
ー 安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

「戦争は政治の継続」(クラウゼヴィッツ)ではなかった。逆に、政治のほうが戦争の継続だった!
兵器産業の使い走りと化した現代政治の真実の一端がここにある。
ー 山形浩生(翻訳家、評論家)

その他コメント https://unitedpeople.jp/shadow/rv

Screening Information

上映会 開催者募集

©Shadow World Productions, LLC

About the film

《エディンバラ国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
《グアナファト国際映画祭2016 長編特別賞》
《バリャドリッド国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》

“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。
莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!

【関連動画】
映画監督、原作者トーク 聞き手 望月衣塑子さん → https://www.youtube.com/watch?v=CCqsoOICOno
ヨハン・グリモンプレ監督 劇場トーク→ https://www.youtube.com/watch?v=k_XOvlj0EYs&t=4s

More info

世界は武器であふれているのに、この実態は詳しく知られていない。映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』は、金と権力と個人の野望が、国家の安全保障や世界平和、人権や開発よりも優先される国際武器取引の実態を描く衝撃のドキュメンタリーである。監督は、アーティストでもある映画監督ヨハン・グリモンプレ(『ダイアル ヒ・ス・ト・リー』(1997))、原作は世界的に高い評価を受けているアンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』 である。映画には、著名なジャーナリストであるエドゥアルド・ガレアーノの作品もいくつか取り入れられている。

この映画は、告発者、検察官、軍事産業関係者などの証言を通じ、武器の国際取引を取り巻く政府や軍隊、情報機関や軍事会社、武器商人や代理人の複雑な関係を浮き彫りにするだけでなく、武器ビジネスがどのように腐敗を助長し、外交や経済政策を決定づけ、民主主義をないがしろにし、果てしない苦悩をもたらすのかを明らかにする。最終的に、戦争の真の代償、武器取引の仕組み、いかに戦争兵器が市民の安全を確保するのではなく市民に向けて使われるようになるのかを暴いていく。この映画は、現実の闇に光を当てることで戦慄の実態を赤裸々に晒しているが、それはよりよい未来の構築を切望してのことである。

Data

原題 Shadow World 製作年 2016年
製作国 アメリカ、ベルギー、デンマーク 制作
配給 ユナイテッドピープル 時間 90分

Cast & Staff

監督 ヨハン・グリモンプレ 製作総指揮
プロデューサー ジョスリン・バーンズ、アナディル・ホサイン 原作 アンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』
脚本 ヨハン・グリモンプレ、アンドルー・ファインスタイン 音楽 カルステン・ファンダル
撮影 ニコール・マッキンレー・ハーン 編集
キャスト エドゥアルド・ガレアーノ(声)、アンドルー・ファインスタイン、デイヴィッド・リー、ヘレン・ガーリック、リッカルド・プリヴィテラ、ピエール・スプレー、ヴィジャイ・プラシャド、マルタ・ベナヴィデス、ローレンス・ウィルカーソン、クリス・ヘッジズ、ジェレミー・スケイヒル 他

Review(1)

23/02/18 21:17

吉田うらら さんのレビュー
学び
 ロシアのウクライナ侵攻は絶対許されないものですが、この映画を観ると、ロシアを刺激して戦争をさせる方向に持って行った力があるのではと思ってしまいます。戦争をビジネスとする存在、死の商人は、恐怖と不安をあおって敵を作りたがります。そうしなければ生き残れないから。
今、米国は台湾有事を煽っており、日本は巻き込まれそうです。そうなったら死の商人は喜ぶことでしょう。
映画の冒頭と最後に挿入された映像に救われた思いがしました。第一次大戦の硬直した前線でクリスマスに武器を捨て、互いに駆け寄り抱擁しあった兵士達、初めに武器を捨てて敵に身をさらした兵士の勇気を思います。現実の歴史を知ると暗い気持ちになってしまいますが、私はこの兵士の勇気に学びたいです。
この映画は恐怖と不安をあおる者の存在を教えてくれました。煽りにのせられず、冷静になって平和を求めたいです。



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上映者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
戦争のために武器が作られるのではなく、武器を売るために戦争が起こされる。
ここさんぽ 2025年10月26日
重いテーマの映画ですが、関心のある方が来てくれました。

数十年前の戦争の話が次々に出てくるので、昭和後半~平成世代は予備知識がないと、理解が難しい場面もありました。
一方で、当時の情勢を知る年配の方は、より深く受け止めている様子でした。
世代によって見え方が異なることを実感し、学びの多い感想シェア会になりました。
いつの間にか語られなくなる戦争があることを忘れないようにしたいと思いました。

情報量が多く、一度ですべてを理解することは難しいですが、普段目にすることのない軍需産業の構造や思惑に触れることができました。

侵略やテロへの不安に対する「安全保障」の名のもとに武器が求められ、軍需産業が武器を売るために、戦争を促す構図。
政治やテロ対策の闇を考えさせられる映画です。

参加者の方にいただいた感想です。

同じ人間として、平和に穏やかに暮らしていきたいと考える国民同士が必要のない戦争に巻き込まれていく不条理。
戦争が一部の人たち、政治家や軍事関連の業界に属する人間などの私欲、「金儲け」によって起こされている現実を描いていました。もっとたくさんの人びとが知らなければならない、と思います。

シャドーディールを観て
浄楽寺 2025年10月24日
浄楽寺にて映画 『シャドー・ディール』 の上映会を行いました。
鑑賞後、参加者の皆さまからは深い沈黙の時間が生まれ、それぞれが「戦争とは何か」「お金とは何か」について考えざるを得ない時間となりました。

本作では、武器がどのように取引され、どのように戦争が継続・拡大していくのかが描かれています。
戦争は単なる「国同士の争い」ではなく、そこには経済、政治、利権が複雑に絡み合い、「争っている両者に同時に武器を送る」ような、倫理から大きく外れた取引が実際に存在することが示されます。

資本主義社会の中で、「お金」という基準が、人の判断や倫理感覚をねじ曲げてしまう危うさ。
そこには、まるで人間の諸行とは思えない冷徹な意思で動く仕組みが横たわっているようにも感じられました。

作品は外国の出来事として描かれていましたが、
わいろの構造、商社の動き、そして武器に直接関わらずとも「利益を優先する構造」は、私たちの身近にも存在していることに気付かされます。

本当に守るべきものは何か。
福祉、教育、自然環境、いのちの尊厳――
映画は、「もっと大切なことがあるはずだ」という問いを静かに投げかけます。

現実とは思えない映像の連続でしたが、確かに「今ここで起きていること」です。
価値観を統一することはできません。しかし、この地球で生き続けるために、
「より良く生きる方法」をそれぞれが考えるきっかけとなった上映会でした。

上映と講演をセットにして映画をより理解できました!
以前、千葉県市川市でこの映画の上映会とNAJAT代表の杉原浩司さんの講演がセットにされた企画に参加しました。講演があることで映画への理解が進んだことから、同様に杉原浩司さんに上映の前後にお話をして頂きました。

【参加者の感想】
・戦争が遠い昔のことではなく身近に起きている。それを実感させた生々しいフィルムでした。字幕を追うのが大変で、吹き替えだと楽だと感じました。(大統領の生の声を聞けるのは大事な事ですが。)
・命を懸けて制作された映画自体ものすごく大事なことなのですが、あえて異なる論調も交えて対比させることも望みます。その選択を問われている時代だからです。上映後に講師が話されていた具体的な手法(BDS運動など)が最も大切。
・「儲ける企業がある以上戦争はなくならない」ということがよくわかる映画でした。買収された報道のせいで戦争は宗教が原因と信じられていますが、全く違う「儲け」がからんでいることがもっと広まっていく必要があると思いました。
・映画の内容は知らないことが多く難しかった。もっと勉強します。
・ひとつひとつの事件や証言は強烈だったが、戦争に至る全体の流れが全くつかめない。ニュースや現代史に詳しくない者にとってはものすごく不親切な映画と感じた。
・イスラエルの虐殺を見ていて情けなく思っておりましたので、政府のイスラエルに対する態度、対応にしても本当にジェノサイドに加担している日本にあきれ情けないです。
・武器産業の実態がよくわかり、影の力の大きさにガクゼンとするとともに、なぜ人殺しの道具を開発生産することに疑問を持たないのか、普通の人間にはとうてい理解できません。良い企画でした。
・杉原浩司さんに講演会に来ていただけてたいへん感動しました。私の自分の立つ力や生きる力になっています。もはや日本は戦時体制になっていると思います。世界は虐殺・戦争のただなかだと常々思っています。私の意識のある限りできることを行動します。
・字幕を拾うのに苦労したが、世界の武器状況がわかってよかった。死の商人なる言葉が現実に迫って来て本当に怖い。

KOSUGI-de-Cinema 2025年03月28日
今回の作品は、私が一般公開された当時に観たいなと思っていたものを選択し、私自身も今回初めて鑑賞させていただきました。
見終わっての私の素直な観測としては、疲労と脱力感と、無力感でガックリとした気持ち。
映画作品として、様々な立場の人物のインタビューシーンと翻訳テキストがほぼ占めていたので、解読して頭で理解するのがやや難解で腑に落ち感が無く。参加者メンバーからも同じような意見が多かったです。そしてここで語られた事実について、驚嘆はしなかったものの、、、もう自分達の思考や言動とは遙か遠くかけ離れたところにあり、永遠の戦争が終わる気配が無い事を強く知らしめられたという何とも悲しい事実に、ただただ人間の愚かさと無力に、唸るしかないという、、、。いつもとは違って、希望の見えない作品だったなという感想でした。
しかしまた、この映画鑑賞により何かしらの気づきや活動の源になったなら良かったなと。