老朽化した都市中心にある巨大なゴミ処理施設をどうする?
“未来都市とサステナブルな環境づくりは両立可能”と建築家ビャルケ・インゲルスは
コペンハーゲンに“人工の山”を出現させる奇想天外なアイデアを打ち出した。
News
- 2023/05/19
- 6月1日発売!映画『コペンハーゲンに山を』教育機関用DVD予約受付開始!
- 2023/03/24
- スキーが楽しめるゴミ処理発電所?『コペンハーゲンに山を』4月より年間ライセンス上映可!
- 2023/01/23
- 上映しませんか?『コペンハーゲンに山を』、2月より上映可能に!
- 2023/01/20
- 『コペンハーゲンに山を』1/26(木)シュローダー監督上映後トーク&初日トーク動画のご案内
©2020 Good Company Pictures
About the film
コペンヒル。世界初!スキーが楽しめるゴミ処理発電所へようこそ!
2011年、デンマークの首都コペンハーゲンにある老朽化したゴミ処理施設建て替えのコンペ結果発表会が行われた。白羽の矢が立ったのは、デンマークのスター建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG建築事務所。彼らのアイデアは飛び抜けて奇抜で、巨大なゴミ焼却発電所の屋根にスキー場を併設し、コペンハーゲンに新たなランドマークを作るというものだった。しかし、カメラは完成までの過程で、苦難の連続を追うことになる。ゴミ焼却発電所とスキー場はどう建造物として共存出来るのか?次々と疑問や課題が山積みになっていくが、難題を乗り越え2019年10月、コペンハーゲンにスキーが楽しめる「コペンヒル」が誕生。ゴミで再生可能エネルギーを作る最新鋭のゴミ焼却発電所で、年間3万世帯分の電力と7万2000世帯分の暖房用温水を供給する。誰もが行きたがらないゴミ処理施設が、誰もが行きたがる夢の施設になったのだ。
More info
ここはコペンハーゲンに出現した新たな観光名所。
ゴミ処理発電所でありながらスキー場を併設する世界初で世界最大規模の建造物!
スター建築家ビャルケ・インゲルスがクレイジーな発想でコンペを勝ち抜く
2011年、デンマークの首都コペンハーゲンにある老朽化したゴミ処理施設建て替えのコンペ結果発表会が行われた。満場一致で優勝者を発表する際、アマー・リソース・センターCEOのウラ・レトガーは歌い出すほど興奮していた。白羽の矢が立ったのは、デンマークのスター建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG建築事務所。彼らのアイデアは飛び抜けて奇抜で、巨大なゴミ焼却発電所の屋根にスキー場を併設し、コペンハーゲンに新たなランドマークを作るというものだった。しかし、カメラは完成までの過程で、苦難の連続を追うことになる。ゴミ焼却発電所とスキー場はどう建造物として共存出来るのか?予算内に完成出来るのか?次々と疑問や課題が山積みになっていく──。
誰も行きたがらなかったゴミ処理場が観光名所に!
難題を乗り越え2019年10月、コペンハーゲンに新しい“山”が誕生。完成に9年。かかった費用は約5億ユーロ。デンマークの景色を楽しめるこの山「コペンヒル」の標高は85m、全長450mでゲレンデ幅は60m。4つのリフトでスキーが楽しめる。ゴミで再生可能エネルギーを作る最新鋭のゴミ焼却発電所で、年間3万世帯分の電力と7万2000世帯分の暖房用温水を供給する。屋上にはレストランやハイキング・ランニングコース、壁には世界一高い85mのクライミングウォールが設置されている夢のような施設だ。誰もが行きたがらないゴミ処理施設が、誰もが行きたがる夢の施設になったのだ。
Data
| 原題 | Making a Mountain | 製作年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 製作国 | デンマーク | 制作 | グッドカンパニーピクチャーズ |
| 配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 51分 |
Cast & Staff
| 監督 | ライケ・セリン・フォクダル、キャスパー・アストラップ・シュローダー | 製作総指揮 | |
|---|---|---|---|
| プロデューサー | カトリーヌ・A・サールストロム、キャスパー・アストラップ・シュローダー | 原作 | |
| 脚本 | ライケ・セリン・フォクダル、キャスパー・アストラップ・シュローダー | 音楽 | ラスムス・ウィンター・イェンセン |
| 撮影 | ヘンリク・ボーン・イプセン、ユッタ・マリー・イェッセン、キャスパー・アストラップ・シュローダー他 | 編集 | ライケ・セリン・フォクダル |
| キャスト | ビャルケ・インゲルス、ウラ・レトガー他 | ||
Review(2)
26/07/17 11:17
理想と現実との間にたち現れた「山」とそこに響く歓声は、ゴミを視界の外に排除する上に成り立つ現代社会の「快適さ」を根底から覆す可能性に満ちている。
――開沼博(東京大学大学院情報学環・学際情報学府 准教授)
ゴミ処理における毛五毛作(ゴミ処理、リサイクル、発電、熱供給、スラグの資源化)にも飽き足らず、そこを『山』に見立てることで生まれる新たな視界、文化、そして公と私の融合。
当たり前を疑い、あったらいいなを臆することなく実現するデンマーク・スタイルがここにも。
――ニールセン北村朋子(文化翻訳家/Cultural Translator)
いかにもデンマークらしいプロジェクトのひと言。
また、非常にクリエイティブであること、縦割りを越えて柔軟でアジャイルに進められていること、市民(ユーザー)から見たまちづくり全体の視点が貫かれていること、何よりもデモクラシーに支えられていること。
映画には出てきませんが、デンマークのゴミ焼却場は全てコジェネになっており(小規模なものはボイラーのみ)、発電とともに地域熱供給の重要な熱源になっていて、デンマークの再エネ100%への重要な役割を担っています。
――飯田哲也(環境エネルギー政策研究所(ISEP) 所長)
初めてコペンヒル構想を聞いた時、ビャルケの天才ぶりと奇想天外な課題解決アプローチに感動したのを覚えている。この超先進的プロジェクトが様々な難題を乗り越えながらついに現実に建設されるまでの道のりを見られて、めちゃくちゃ楽しかったし勉強になった!
――Sputniko! /スプツニ子!(アーティスト/ 東京藝術大学デザイン科准教授)
建築家ビャルケ・インゲルスの創造的で革新的なプロジェクトは、日本でも有名だ。でもその制作プロセスはこの映画を見るまでブラックボックスだった。
予算オーバーでも創造性を重視するか、予算内に納めるか。だした答えは明快。「だって人々はインゲルス作品を見にくるのよ!」そう、常識と戦いつづけるのだ。
――林 千晶(株式会社Q0 代表取締役社長)
上映者の声
このタイトルからでは内容を推測することはできないかも知れません。実際僕らもそうで、実際にこの短い映画を観るまではどんな内容なのか?なんか建築系?ぐらいに思っていました。
しかし実際は、考えるきっかけとなる切り口をとても多く備えた良作でした。上映時間が短いのがポイントで、限られた時間の中で上映会+α、という企画をする場合にはとっても助かるかと思います。
まだ消化しきれてない部分もありますが、ゴミの焼却処理という環境問題からのアプローチがある一方で、タイトルに掲げたように「ゴミ処理(焼却)施設」というある程度定型化された、しかし日常生活には欠かせない事柄に対する今までにない挑戦を具現化した人たちの記録として読み取れば、環境問題や建築というイシューに囚われない受け取り方が可能になるかと思います。
「コペンハーゲンに山を」と
「ハッピー・リトルアイランド」の2本立てで開催しました。
国も年代も手段も違うけれど、どちらの作品も、明るい未来を思い描く人々が、それぞれの置かれている状況や文化の中で、それぞれのコミュニティー形成をしていく、その対比を興味深く観ることができました。
<参加者の感想>-----------------
2つとも興味深く、今の下川にマッチした映画でした。
ーーーーー
環境を変えるのは、先ず自分の考えを変える事と思いました。
ーーーーー
ゴミ焼却場のデザインを公募するって発想が日本にはないよなぁと思います。特に地方はコストコストコスト…初期投資の大きさばかりに目がいって、安いけどムダの多い施設になりがち。
蜂を飼いたいです。
ーーーーー
どちらも、「大人な社会」を感じました。
「ジャストラ研究会」にも参考になると思いました。
あと、2本目は「移住ブーム」「田舎暮らし」のなかて移住を考える人に見て欲しいなぁと思いました。
ーーーーー
コペンハーゲンに山をは、色々な葛藤とチャレンジを描いていて、ジャストラ視察報告会でみたものの奥が見えてよかった!ハッピーリトルアイランド、年配者たちの生きる姿勢に感じ入りました。これから世界中の人たちの生きる見本になるような生き方なんだなと。
ーーーーー
アテネの今が日本の未来に見えて不安になった。イカリア島に行きたくなった。
ーーーーー
必要最低限で満足するとの言葉が、心にしみました。
ーーーーー
①ごみの処理と発電が同時にできれば問題解決につなげられそうだと思いました。
②田舎暮らしの理想と現実のことがわかりやすかった。
ーーーーー
色々考える内容だった。
ーーーーー
『コペンハーゲンに山を』は、もっとゴミ処理場のサステナブルな側面を紹介していると思っていたのですが、見た目とスキー場と予算の話がメインで、夏でもスキーをできるようにするためプラ系を使っているように見えて、マイクロプラスチック出しまくりでは?とサステナブルな側面から疑問を持ちました。
その後、偶然モエレ沼公園の情報を見て、ゴミ処理場つながりという点で北海道にも事例があったんだなとあらためて気づきました。
https://moerenumapark.jp/environment/
『ハッピー・リトル・アイランド』は、地域おこし系の優良事例紹介とは違って、簡単に感想をまとめられない、映画的な映画で味わい深い作品でした。
ーーーーー
オーシマプロスでも、デンマークのカーペットブランド Ege Carpets を取り扱っており、同社が進める様々な環境活動のバックボーンを、映画を通してお伝えさせていただきました。
今回も設計会社の方々をはじめ、たくさんの方にご参加いただきました。
以下、印象に残った感想です。
「学生時代や、社会人初期の頃は「人がやらないことをやる!」という思いで、仕事に取り組んでいたが、少しずつそういった気持ちを忘れていた。初心に帰ることのできる映画だった」
今回で不特定の方へ向けた上映会は最後となります。今後は、特定の会社の方へ向けた上映会を開催していきます。














ビャルケ・インゲルス氏を初めて知りました。日本の有力な建築家には何人かに直接お会いし、そのお人柄なども触れ合う機会にも恵まれ知識がありましたが、コペンヒルのような発想と迫力を持つ考え方には大変驚きました。建築界でも世界レベルは高いと思いました。ちょうど、デザイン誌で特集が組まれて、また日本でBIGの建築したホテルの開館するタイミングでもあり良かったと思います。
また、イノベーション創出の過程を学ぶ教材として優れているだけでなく、作中で困難に立ち向かう財務担当の女性責任者の姿にも深く胸を打たれました。ジェンダー・イノベーションのあり方がごく自然な形で描かれていた点も素晴らしいと感じます。
さらに、満場一致で選ばれた素晴らしいコンペ案であっても、また、豊かな国のデンマークであっても現実の資金計画には多大な苦労が伴うという厳しい事実を知りました。誠実に題材として取り上げている点に大きな意義を感じます。
両監督の日本人へのメッセージ(別のヴィデオ)がまっすぐに伝わり、デンマークの豊かな幸福感を肌で感じました。この作品の秀逸性を事前にキャッチできました。コペンヒルが完成し稼働した後のコペンハーゲン市の市民の意識変化や実際の生活環境、温水管への接続、エネルギーへの代替状況など、社会実装されたデンマークの状況なども、当日の一緒に視聴したヴィデオ鑑賞者の皆さまと共に関心を持つことができました。
私はコペンハーゲン、コペンヒルに訪問後に、報告書をまとめている段階にこの映画の存在を知りました。事前に見る機会や情報がありませんでしたので、デンマークを訪問する人にはぜひ事前に見ていただきたいと思いました。デンマーク訪問後に見るよりも、事前に見る方が良いヴィデオ作品です。