ラディカル・ラブ ~サティシュ・クマール 巡礼の旅~
ジャンル
平和 社会変革 その他 時間 81分
製作年2024年
監督 ジュリオ・ヘイ
「幸せでありたければ、ただ愛すること。愛、愛、愛、いつでも愛!」
― サティシュ・クマール
©SUPER A FILMS and CAFE ROYAL 2024
About the film
かつて核兵器廃絶を求め1万3,000キロの平和巡礼の旅を成し遂げた
現代を代表する思想家・平和活動家サティシュ・クマールの信念とは ――
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<ガンジーの非暴力思想で平和のメッセージを届ける>
サティシュ・クマールは9歳の時にジャイナ教の修行僧となり、18歳の時に還俗。ガンジーの非暴力と自立の思想に共鳴し、現代の代表的な思想家、平和活動家、教育者、エコロジストとして70年近くにわたって世界中に影響を与え続けている。冷戦の最中には、核兵器廃絶を訴え平和のためにインドからアメリカのワシントンまで2年半をかけ8,000マイル(約1万2,872km)の平和巡礼を行ったことで知られる。その際、師と仰ぐマハトマ・ガンジーの弟子のビノーバ・バーベから「お金を持たない」という“非暴力の武器”を授かる。「お金を持っていれば食事にも宿にも困らず一人で事足りるが、お金がなければ他人と自分を信頼し、必要とせざるを得ない」という師の教え通り、一銭も持たずに長い道のりを踏破した。このことは、その後の彼の人生にも絶大な影響を与えた。
<人生は巡礼の旅、私たちはみな巡礼者>
本作では、これまでのサティシュの”巡礼の旅”を振り返り、サティシュが先人や母、妻との暮らしから学んだ自身の根底にあるものを再確認する。1973年からイギリスに定住。1991年に設立した、自然から学びホリスティックな教育を目指す先駆的な教育機関シューマッハ・カレッジでは自らも料理し世界各国から集う人々と食事を共にし語り合う。故郷のインドでは、著名な環境活動家であり盟友のヴァンダナ・シヴァと共同設立した生物多様性や種子の保全、有機農業を推進するナヴダーニャの哲学講義で平和を説く。愛のエネルギーに満ち溢れ、力強い言葉とあたたかいまなざしで、現在も愛と平和のメッセージを伝え続けている。
Data
原題 |
Radical Love |
製作年 |
2024年 |
製作国 |
ブラジル |
制作 |
Super A Filmes 共同制作:Café Royal |
配給 |
ユナイテッドピープル |
時間 |
81分 |
Cast & Staff
監督 |
ジュリオ・ヘイ |
製作総指揮 |
アドリアナ・タヴァレス 、ルーカス・ダンタス、マリオ・パトロシーニオ |
プロデューサー |
ジュリオ・ヘイ |
原作 |
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脚本 |
ジュリオ・ヘイ |
音楽 |
ゼ・ゴドイ |
撮影 |
ペドロ・パトロシーニオ |
編集 |
グスタボ・ヴァスコンセロス |
キャスト |
サティシュ・クマール、ヴァンダナ・シヴァ、ソーヤー海
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上映者の声
上映会を主催された方の声を紹介します
分断の時代に、「愛を歩いた人」の物語が問いかけるもの
6月の「からびなシネマ」では、平和活動家・思想家・教育者であるサティシュ・クマールの人生を描いたドキュメンタリー『ラディカル・ラブ ~サティシュ・クマール 巡礼の旅~』を上映しました。
核兵器廃絶を訴えて、約1万4000kmを歩いた平和巡礼。その姿に始まり、ホリスティック教育の場として知られる「シューマッハー・カレッジ」の設立、環境活動家ヴァンダナ・シヴァとの協働、生きることと愛することを重ね合わせる彼の歩みが、映像と言葉によって丁寧に紡がれています。
いま、私たちは世界のあちこちで戦争や紛争、分断の報道に日々さらされています。誰かを排除し、正義を叫び、対立の連鎖に巻き込まれていく社会の空気のなかで、この作品の語るメッセージ「愛こそが唯一の解決策」は、決して綺麗ごとではなく、むしろ根源的な希望の提案として心に響きました。
上映後の感想シェアでは、次のような声が寄せられました。
「人との信頼が世界を繋いでいくという言葉に、深く納得しました」
「分断や不信が当たり前になっている時代に、こんなふうに愛を武器に歩いた人がいたことが、救いのように感じました」
「“人生は巡礼の旅”という言葉が忘れられません。自分にとっての巡礼とは何か、考え始めています」
からびなシネマは、毎月1本のドキュメンタリーを通じて、異なる価値観に触れたり、多面的に物事を捉える「問いの時間」をつくっています。今月は、特に“社会と自分をつなぐ視点”として、多くの気づきと静かな余韻が生まれる回となりました。
小さくても希望が感じられる作品を、これからも選び続けたいと思います。
映画終了と同時に拍手が起きました。
何度でも観たい!もう一度すぐ観たい!という声が続出。
サティシュの言葉とエネルギーを浴びる時間となりました。
本の紹介をした所その場でポチッとする方も多く、サティシュの言葉を何度でも読み直し、自分のものにしたい、腑に落としたい、という声が多かったです。
観た人それぞれのシェアも多岐に渡り深い内容でした。
サティッシュ・クマール氏の人生が描かれ、大変素敵で学びが多い映画でした!
ありがとうございます!
心安らぐ、学びの深い映画です。
サティシュさんに関心がある方や、ジャイナ教に興味を持った方が参加しました。
映画の冒頭のサティシュさんの声を聴いただけで泣きそうになったという声がありました。
サティシュさんの生い立ちから、サティシュさんの現在の思想へのつながりがよくわかったという声もありました。
上映後には瞑想会を行い、サティシュさんのように自分と世界のつながりを感じました。
静かに広がる『ラディカル・ラブ』――心に灯った変化の種
『ラディカル・ラブ』上映会を開催しての感想
このたび、京都・パタゴニア京都店様の会場をお借りして、サティシュ・クマールさんのドキュメンタリー映画『ラディカル・ラブ』の上映会を開催いたしました。
サティシュさんの存在をはじめて知った方も多かったのですが、上映後のシェア会では、みなさんがそれぞれの経験や日々の暮らしと重ね合わせながら、熱い想いを言葉にされていたのが印象的でした。
「とてもよかった」「心が洗われた」といった声が多く寄せられ、サティシュさんの静かで力強い語りが、観る人一人ひとりの内面に深く届いたようです。
88年の人生を通してサティシュさんが語る「愛」のメッセージは、今この時代にこそ必要なものだと、あらためて感じました。「ラディカル(根源的な)な愛」がもつ静かな力は、社会を変える前にまず自分自身のあり方を見つめ直す大きなヒントを与えてくれます。
映画の中でたびたび登場するサティシュさんのお母様の生き方にも心を打たれました。名もなき人々の献身的な暮らしが、世界に平和の根を張っているのだということに気づかされました。
忙しい日々の中で、ほんの90分という時間が、こんなにも豊かで深い気づきの時間になるのだと、主催した私たち自身も驚いています。参加者のみなさんと共に、静かに、でも確かに、心が動いた一日となりました。
このような機会を与えてくださったcinemo様に、心より感謝申し上げます。