【ひろまるシネマ上映会報告】バーバラ・リー――「異議を唱える勇気」が民主主義を支える
7月24日、「ひろまるシネマ in リファインド」で、ドキュメンタリー映画『バーバラ・リーの闘い ~権力を恐れず真実を~』を上映しました。
今回の作品は、2001年9月11日の同時多発テロ直後、アメリカ議会で大統領に無制限の武力行使権限を与える決議に、ただ一人反対票を投じた下院議員バーバラ・リーさんの歩みを描いた作品です。
彼女の行動は決して「反対のための反対」ではありませんでした。
「私たちが悪そのものになってはいけない。」
その信念に従って投じた一票でした。しかし、その代償は大きく、激しい批判や殺害予告まで受けることになります。それでも彼女は歩みを止めず、18年後には戦争権限を見直す法改正へとつながる大きな流れをつくりました。
映画の中でも印象的だったのは、恩師シャーリー・チザムの言葉です。
「席がなければ、自分で折りたたみ椅子を持っていけばいい。」
誰かに居場所を与えられるのを待つのではなく、自ら道を切り拓く。その姿勢は、多くの人に勇気を与えてくれます。
バーバラ・リーさん自身も、人種差別や貧困、家庭内暴力、シングルマザーとして生活保護を受けながら子育てをした経験など、自らの「痛み」を政治の原点にしてきました。「痛みに最も近い人が、権力に最も近い場所にいるべきだ」という信念は、政治の本来の役割を改めて考えさせられます。
上映後のアンケートでも、参加者の皆さんから多くの気づきが寄せられました。
「ネセサリ・トラブル(良きトラブル)」という言葉に励まされた方、「全会一致が本当に民主主義なのか」と考え直した方、「ダメなものはダメと言い続ける勇気を持ちたい」と決意を新たにされた方など、それぞれが自分自身の課題として映画を受け止めてくださいました。
私は議会で仕事をしていますが、多数決は民主主義の大切な仕組みである一方、その前提には少数意見に耳を傾ける姿勢があります。「異議を唱える権利」が保障されてこそ、民主主義は健全に機能します。
「人気(Celebrity)ではなく、目的(Purpose)のために。」
映画の最後に伝わってきたこのメッセージは、政治に携わる者だけでなく、地域で活動する一人ひとりにも通じるものではないでしょうか。
これからも「ひろまるシネマ」では、映画をきっかけに社会や地域、そして自分自身について静かに考える時間を、皆さんと共有していきたいと思います。













