「すべては人間のため」という人間主義から、地球中心主義へと移行する時です。私たちにすべてを与えてくれているのは地球なのだから。ーヴァンダナ・シヴァ
About the film
ヴァンダナは、今世界に起こりつつある価値の大転換―お金を中心とする世界観から、いのちを中心とする世界観へ―を代表する思想家だ。科学者として、活動家として、世界市場の制覇へとつき進むグローバル大企業にとっての、最も手ごわい宿敵だ。そして、かつては分断支配されていた世界中の被抑圧者たちを結びつけ、「もう一つの世界」へと導く指導者でもある。この深まりゆく危機の時代に、ヴァンダナ・シヴァの言葉ほどぼくの耳に頼もしく響くものはない。来るべき時代の創り手となる方々がその言葉にじっと耳を傾けてくれますように。ー辻 信一
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「すべては人間のため」という人間主義から、地球中心主義へと移行する時です。私たちにすべてを与えてくれているのは地球なのだから。ーヴァンダナ・シヴァ
世界を代表する環境活動家、科学哲学博士であるヴァンダナ・シヴァ。グローバル大企業が最も恐れる人物のひとりでもある。インドの郷土に立ち上げた、持続可能な農の実践場「ナヴダーニャ農場」を舞台に、「種」、「遺伝子組み換え作物」、「ローカリゼーション、グローバリゼーション」、そして、ヴァンダナ思想の中核である「アース・デモクラシー」について尋ねた。彼女の地球への愛を、女性として、母としてのやさしさを受けとってほしい。
Data
原題 |
|
製作年 |
2014年 |
製作国 |
日本 |
制作 |
ナマケモノ倶楽部 |
配給 |
株式会社素敬 ゆっくり小学校 |
時間 |
58分 |
Cast & Staff
監督 |
* |
製作総指揮 |
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プロデューサー |
上野宗則、辻信一 |
原作 |
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脚本 |
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音楽 |
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撮影 |
本田茂 |
編集 |
本田茂 |
キャスト |
ヴァンダナ・シヴァ、辻信一、サティシュ・クマール
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上映会主催者の声
上映会を主催された方の声を紹介します

SDGsフィルムフェスティバルの最終日を飾る映画として選ばせていただきました。
日本人にはあまり馴染みのないヴァンダナ・シヴァ氏ですが、SDGsの言葉とともに環境への意識が高まってきた昨今では、彼女のメッセージはより多くの方へ届くのではと思い、上映しました。
当日は上映前に、近隣の自然栽培実践生産者を集めたファーマーズマーケットを開催。多くの方へ足をお運びいただきました。
実際、買い物だけの方が多かったのですが、生産者さんたちの意識がやはり高く、マーケットの片付けもそぞろに上映にもご参加いただきました。
参加者からは「日本の社会は(特にこの地域は)年配の男性の権力が強すぎた。今後は女性や若い人が変えていく、声を上げていく必要がある」「勇気をもらった」「牛に対する自分の考えが変わった。家畜に対して(環境への悪影響など)良くないイメージがあったが、この映画での牛の扱いを見るとそのイメージが変わった」「米が650種類ってすごい!」「メッセージがとても力強く伝わった」「この映画を見て、我々もどういう実践や行動を起こすか、それが大切」といった感想がありました。
実際に自然農の専門家が集まっていたので、そのままご自身の実践や近隣の生産者の有意義な情報交換会となりました。
今後この地域の命と食の革命が楽しみです。

今回は超満席となるなか、自然農をやられている方やシードバンクを実践されている方なども参加されて、上映後の意見交換会はいつにもまして大いに盛り上がりました。
環境活動家であり、科学哲学博士でもあるヴァンダナ・シヴァのドキュメンタリー映画上映、上映後感じた思いをシェアしました。
・効率という幻想
・地球家族という考え方
・ガンジーの思想との関連、自由・フェミニズムとのかかわりの中でエコロジーの考え方がわかる
・種の自由・愛の経済・生きる喜びとは
など映画の中から色々なことを学ぶことができました。

それぞれ関心も考え方も違う人が集まって、同じ映画で感想をシェア。今回は、2つのストーブをそれぞれ囲んで、じっくり話しました。中でも多かったのは、「朝、できること、やることをじっくり自分に問いかけたい」という感想でした。
種のこと、幸福感とは、女性性の持つ力とは、それぞれ感想が語られ、たくさんの生きるヒントがみつかる作品でした。
GMO作物の怖さや、古来種の植物の魅力がわかる内容だと想像していました。でもそれだけではありませんでした。種は生命の源であり、種の自由なくして人間の自由もありえない。効率的な食物の製造・流通システムは、「効率」が社会や人の人生をより良いものにさせる錯覚を起こさせている。効率という言葉の下に、人間性や創造性が破壊されてしまう…食べ物を選ぶとき、生き方そのものにまで影響していることを知りました。