おいしくて、そして心に効くドキュメンタリー映画
在来作物と種を守り継ぐ人々の物語
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(c)映画「よみがえりのレシピ」製作委員会
About the film
【製作意図】
在来作物は何十年、何百年という世代を超え、味、香り、手触り、さらに栽培方法、調理方法を現代にありありと伝える「生きた文化財」である。しかし高度経済成長の時代、大量生産、大量消費に適応できず、忘れ去られてしまった。社会の価値観が多様化する現代に、足並みを合わせるように在来作物は、貴重な地域資源として見直されている。在来作物を知ることは、食と農業の豊かな関係を知ることにつながる。地域に在来作物がよみがえり、継承されていく姿は、豊かな食を味わい、楽しむ姿であり、地域社会の人の絆を深め、創造する姿である。この動きを日本全国、さらには世界中で起きている食や農業の問題への処方箋(レシピ)として、伝えていきたい。
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栽培者自身が種苗を管理し守ってきた在来作物(ざいらいさくもつ)は、世代を超えて地域に受け継がれてきました。しかし品種改良された作物より収量が少なく、病気にも弱いことから市場で評価されず、多くは消失してしまいました。そんな時代に独自の料理法で在来作物の存在に光を当てた“山形イタリアン”「アル・ケッチャーノ」の奥田政行シェフ。野菜の個性的な味・食感・香りを生かした料理には、新鮮な魚介や肉と、地域の風土や物語も盛り込まれます。また焼き畑農法を研究する江頭宏昌先生は「ここにしかない価値」を秘める在来作物が地域再生の起爆剤になると確信しています。さらなる主役は、手間を惜しまず種(たね)を守り続ける農家の人たち。その笑顔と心意気を感じることで、何気ない日々の生活が少しだけ違って見える、そんな魅力が『よみがえりのレシピ』には溢れています。
Data
原題 | 製作年 | 2011年 | |
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製作国 | 日本 | 制作 | 映画「よみがえりのレシピ」製作委員会 |
配給 | 映画「よみがえりのレシピ」製作委員会 | 時間 | 95分 |
Cast & Staff
監督 | 渡辺智史 | 製作総指揮 | |
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プロデューサー | 原作 | ||
脚本 | 音楽 | 鈴木治行 | |
撮影 | 堀田泰寛 | 編集 | 渡辺智史 |
キャスト |
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上映者の声

世界の平和が脅かされる中で、重いテーマの上映が続いていましたが、久しぶりに食と農業をテーマにした作品を選びました。10年以上前の作品ですが、色褪せることなく見どころの多い作品でした。従来作物の復活を描く中で、様々な気づきがあり、上映後の感想共有もとても有意義でした。
参加希望者と月1回のプロギング(北欧発祥のランニングとゴミ拾いのアクティビティ)も実施しました。外国人で賑わう日本を代表する商業地、銀座、日本橋を駆け抜け、今回は人形町、兜町を通りながら戻り、日比谷でゴミ拾いをして終えました。
4回目の今回は「よみがえりのレシピ」を鑑賞。このドキュメンタリーは在来作物に焦点を当て、その農作物が持つ豊かな歴史と文化、そして地域における可能性を示唆しています。
参加者からは以下のような感想が寄せられました。
・奥田シェフの「山形イタリアン」は、在来作物の独自の料理法でその存在感を際立たせ、地域の風土や物語とも融合させているのが素晴らしい。
・焼き畑農法を通じて在来作物の価値を再認識し、地域再生の可能性を示唆している江頭先生の言葉に感銘を受けた
・農家の人々の情熱と努力に触れることで、彼らの手間暇かけた作業によって守られる在来作物の種が持つ価値を改めて感じることができた。
この作品を通じて、日々の生活に潜む豊かな可能性や喜びに気づかされ、価値観の幅が広がったと感じます。
『よみがえりのレシピ』は、在来作物とその栽培者たちの物語を通じて、私たちに大切なことを教えてくれる素晴らしい作品でした。