畑で街を占拠しよう!
舞台はサンフランシスコ、バークレー、オークランドの3都市。
経済格差の広がる社会状況を背景に、新鮮で安全な食を入手するのが困難な都市で、市民自らが健康で栄養価の高い食べ物を手に入れるシステムを取り戻そうとさまざまな活動が生まれて行く。
About the film
舞台はサンフランシスコ、バークレー、オークランドの3都市。
「空き地で、食べ物を作れるんじゃない?」
経済格差の広がる社会状況を背景に、新鮮で安全な食を入手するのが困難な都市を舞台に一部の市民が始めたアスファルトやコンクリートをガーデンに変えて行く活動。それが共感を呼び、世界に大きなうねりを生んでいます。
「食が重要視されないなら 市民がその重要性を訴えるだけ」
「(社会の中で)問題は山積みだけど 食なら人々の力で変えられる」
そんな思いから、健康で栄養価の高い食べ物を手に入れるシステムを取り戻そうとさまざまな活動が生まれて行く。そして、一人一人の活動がコミュニティを動かす力となり、社会に変化をもたらす。卓越した草の根運動のプロセスを実感できるドキュメンタリー。
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映画の舞台はサンフランシスコ、バークレー、オークランドの3都市。経済格差の広がる社会状況を背景に、新鮮で安全な食を入手するのが困難な都市で、市民自らが健康で栄養価の高い食べ物を手に入れるシステムを取り戻そうとさまざまな活動が生まれて行く。
そして、一人一人の活動がコミュニティを動かす力となり、社会に変化をもたらす。卓越した草の根運動のプロセスを実感できるドキュメンタリーフィルム。日本人にはまだ馴染みの薄い「食の砂漠」「食の正義」「食料主権」といった概念だが、日本でも子どもの貧困、孤食など少しずつ社会問題として滲み出ている。アメリカで広がりを見せている都市農園、コミュニティーガーデン、エディブル・エデュケーション(栽培から食卓まで全体をいのちの教育として位置づける食育)は、都会生活に食と農のつながりを取り戻す可能性を感じさせてくれる。
Data
原題 |
Edible City |
製作年 |
2014年 |
製作国 |
アメリカ |
制作 |
イーストベイピクチャーズ |
配給 |
エディブルメディア |
時間 |
56分 |
Cast & Staff
監督 |
アンドリュー・ハッセ |
製作総指揮 |
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プロデューサー |
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原作 |
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脚本 |
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音楽 |
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撮影 |
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編集 |
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キャスト |
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上映会主催者の声
上映会を主催された方の声を紹介します
地元・東区筥松校区では、筆者が会長を務めるまちづくり協議会が中心となって、空港騒音対策(筥松は福岡空港から10分ほどの立地なのです)によってできた未利用空地を活用した市民菜園立ち上げの動きが具体化しています。ちょうど良いタイミングと感じて、この映画を関係者にも声をかけて、観てみることにしました。
アメリカ各都市における固有の社会経済環境が根底にあり、制作が10年以上前、ということもあってか、日本のそれとはかなり異なるため、イデオロギー的な部分での活動動機や展開については、なかなか共感が難しい部分もありました。
しかしながら、コミュニティや食、教育といった、地域や人々のつながりづくりや子どもたちの成長、人間(生物)としての適切な食環境を見直して考える、などの点においては、多くの示唆が得られ、菜園活動の広がりと奥行きを感じることができた時間となりました。
実際、我々の地域の中では、多国籍料理会やマルシェ、こども食堂的取り組みなど、関連しそうな活動がすでにいくつか存在しています。今年の9月に菜園活動が実際にスタートするにあたり、本作品で得られた知見によって、収穫祭や食育などを通じて上記活動と連携し、地域や学校と繋がりが深まるきっかけにして、豊かなコミュニティを醸成して(都市を耕して)いきたいと思います。
当日は参加特典として、春に育てやすい小松菜の種をプレゼントしました。
参加者の皆さまにアンケートやお話を伺うと、「農業や植物の栽培に興味はあるけれど、まだ手を出せていない」「スーパーで買った豆苗を繰り返し育てて食べている」といった方がいらっしゃいました。
映画を観たことや種をもらったことをきっかけに、「小さなところから始めてみよう」という声も聞かれ、ささやかな一歩を踏み出すきっかけになったようです。
当店の庭でシェア畑をしたくて、決起的に上映したこちらの作品。
「太陽の下で一緒に食べ物をつくろう」という言葉が、まさにやりたいことで。店がある場所は都市ではありませんが、シェア畑が具体的に想像できるようになりました。
参加者の皆さんからは、
「自分が食べているものがどういうものなのか、
しっかり知って食べることが大切だと感じた」
「空き地で畑をしようと思っているが、今年こそ始めたいと思った」
「猪骨の出汁を使ってメンマを作っていることが
良いことなのだと思わせてくれた」
「ちょうど映画化公開された10年前頃に農業がしたくて島に移住したが、初心を思い出した」
などと、ご自身の身に置き換えてご覧くださったようです。
シェア畑も早く始動したいとやる気をいただきました!
ありがとうございました。
上映会参加者から、「何かが始まりそう!」「何か出来るかもしれない!」という感想をたくさん頂きました。
2年目の第1回目となった今回も、
午前午後の2部制で、見終わった後に残った人達で対話の時間を持ちました。
映画の配給元でもある、エディブル・メディアの冨田さんから、
映画の後数年間の、登場人物達や活動の様子などをインタビューした動画を頂き、それも一緒に観た上で、感想共有をしました。
生きる事の根底にある食が保証される事が、社会の根底を支えること。
食の教育が、すなわち社会教育にもなっていくこと。
その仕組み作りは
トップダウンで作られるピラミッド型ではなく、各地で小さく立ち上げられる草の根運動がアメーバ的に広がっていくことで、力強く広がっていくこと。
私達の一人一人が、自身の得意を活かしながら、主体的に共に作り上げていけるのだという事をメッセージとして受け取りました。
対話の中では、地域のコミュニティの話や、若い世代とシニア世代がどのように協力し合えるか、等の話題が出て、農園の活動をされている方の話なども共有されました。
小さな動きでも、私達自身に何ができるだろう、といった話が多く出て来た事が印象的でした。
本作品は市民が耕作できる農園のない東京都北区民にとってはとても刺激的な作品です。畑が大好きで地元で農にかかわりたい人々がたくさん集まり、私たちのこれからの活動に希望をいただきました。