5月の上映作品は『最後の楽園コスタリカ ~オサ半島の守り人~』、今回は2回目の開催でした。
コスタリカは中国と四国を合わせたほどの大きさに、世界中の全動植物種の約5%が生息する、生物多様性世界一の国です。そんな豊かな自然も一時期乱開発され、崩壊の危機がありました。
その中でも情熱と信念を持って自然を守り続けた人々のおかげで、みごとに豊かな自然を取り戻していることを映し出したドキュメンタリー映画です。
スタッフがコスタリカで海外協力隊として活動されていた知人に事前にお話をお聞きしたところ、コスタリカは軍事を撤廃して、軍事費を教育と環境保護に充てているとのこと。
また、コスタリカの人々は自分の国を大変誇りに思っているとのことでした。
それは映画にも出てきた「エコツーリズム」に生かされ、観光客にも自然の美しさや生態系を理解してもらい、国民も外国の人も自然を守る意識が高まるというものです。それが経済と自然の両方を守ることにつながっているとてもバランスがとれている国でした。
そんなコスタリカの成功事例を見て、上映後の感想共有も盛り上がりました。
いただいた感想の一部をご紹介します。
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・情熱と根気とビジョンの3つを忘れないでいたいと思いました。
・コスタリカのエコツーリズムに参加してみたくなった。年齢がいっても働けたらいいなぁと思う。
・自然に悪影響を与えないよう、水の汚染などについて考えていかなければいけないと思った。
・日本の誇りに思う文化などを大切にしていきたい。
・観光と自然との調和。
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日本にも美しい自然がたくさんあります。観光客が戻りつつある今、まずは自国のことを誇りに思う気持ちを大切にして、コスタリカのエコツーリズムのようなことが実現できれば良いねという話もしました。
参加者さまと一緒に前向きな気持ちになれたような、とても良い上映会となりました。
確かに、コスタリカの自然保護は素晴らしいし、ここまで持続していることに驚嘆します。
しかし、やはり現地の人々の仕事、観光、企業、などから問題は生じてしまうのだなと、、、
「私は環境保護に反対ではない。それでも開発が必要なんだ。真の意味での持続可能な開発が。」
「反対するなら、ちゃんと代替案を示してほしい。それもいますぐに。」
という声が痛かったです、、、
でもそれが真実。
人間の生活が前提での自然保護という、現実を見せつけられました。
しかし同時に、可能性も感じました。
コスタリカの森は二年間で20倍にまでふくれたそうです。
完璧に自然を保護していくのは難しいかもしれませんが、できることはかなり大きいのだなとオサの人々をみていて思わされました。
少しずつでいいので、地球全体であのようなムーブメントが起きたらいいのに、と願っています。