 平日日中でしたが、フリースクールに通う子どもたちも5人見に来てくれました。スクールの先生は「もし途中辛くなったら出てしまうかも」と言っておられましたが、みな最後まで見てくれました。
                                    
                                                                平日日中でしたが、フリースクールに通う子どもたちも5人見に来てくれました。スクールの先生は「もし途中辛くなったら出てしまうかも」と言っておられましたが、みな最後まで見てくれました。大人たちは多くのみなさんが涙を流しながら観ておられました。
私自身は、なかなか日頃馴染んでいない話しのため、試写で一度見て、今回みなさんと一緒に二度目を見て、ようやく理解出来たこともありました。
「憎しみは病気だ。憎しみは伝染していく。憎しみでは何も解決できない。」というアブラエ―シュ医師の言葉や、「私は憎まない」という題名に込められた深い意味を、ともすると憎しみが広まりかかっている日本の中で、どうしたら広めて行けるのか。
日本に生きる者たちも行動の中で示して行かねばならないと思います。
上映会で司会を務めましたが、以下、会場のみなさんにお話ししたことを添付します。
--------
ガザでは現在3度目の停戦中ですが、配布した新聞記事の通り停戦後も既にイスラエルの攻撃により5000人が亡くなっているとのこと。
2023年10月より戦闘状態となってから、既に6万人のパレスチナ人が虐殺されたと言われています。またあまり報道されませんが、16万人程の方が負傷し、うち4万人程が足や手の切断、失明など、人生を変えるほどの障害を負って生きることを余儀なくされています。
食料や水もなく、衛生状態も劣悪、医療支援もなく、365平方kmほどのガザ地区の外へ逃げることも出来ない人たちは210万人程と言われます。
ガザ地区の面積はつくば市の1.3倍程ですが、人口はつくば市の約4倍ほどです。2025年10月現在、ガザ地区の建物の約69〜80%が破壊されたと言われています。
国際機関からイスラエルへの勧告もこれまでほとんど届くことなく、ジェノサイドを止められませんでした。
受付でもご紹介中の「ガザとは何か」という本で著者の岡真理さんは、「戦闘」ではなく、イスラエルによるパレスチナ人のジェノサイド(第二次大戦中にドイツによるユダヤ人の大虐殺がこう呼ばれますが)であり、また、イスラエル人によるパレスチナ人へのアバルトヘイト(昔、南アフリカ共和国内で、黒人が、権力を持った白人により、国をあげて政策的に明白に差別されていた悪しき制度をこう呼びますが)であると、言われています。
私もその通りだと思います。
そしてガザの状況には、日本も関与しているとの認識が、日本では絶対的に足りません。
アメリカがイスラエルに武器を提供するなど全面支援をしていますが、高市総理やトランプ大統領は先日「日本とアメリカは最も強固な同盟関係」と発言しています。私は日本の一市民としてそれを許してはならない気持ちですが、現実には、日本は世界からイスラエルとアメリカの後方についているものと認識されています。
今年は戦後80年。日本でも、原爆や空襲による被害もありましたが、同時に中国、朝鮮半島、アジアの国々で、現在イスラエルがパレスチナに行っているのと同じような虐殺をしていたことを、残念ながらあまり学校では教えられません。
これらについてしっかり学び、忘れず、繰り返さない、戦争が出来るような憲法改編をしないようにすることが、いまの日本で生きる私たちに課せられていることだと、考えています。
今日おあつまりの皆様と、ぜひ力を合わせて行きたく思います。

 
        












 
                 
                                 
                                    
「この映画は、大切な人々を一瞬にして奪われ、泣き叫びながら「それでも」と立ち上がる一人の男性の軌跡です。その苦しみと信念に満ちた幾年がガザの外の人々に共有され、映画館の座席で追体験させてもらえることに、まず感謝したいと思います。 言葉では出てきても、なかなか形にはならない「平和」。いつかそれが実現されるとき、誰のためにどんな姿をしているべきなのか、改めてこの映画は考えさせてくれます。「それでも私は」と、一緒に立ち向かいませんか。」
並木麻衣日本国際ボランティアセンター(JVC)元職員/現ボランティア
「アナタは言えますか?
家族を殺され、同胞が殺されていく現実を
お墓すら作れない
遺体すら見つからない
犠牲になった人々は
亡くなった後も
天井のない牢獄の中に押し込めている
「全ての人のために “あの悲劇をプラスに変える”」
言えますか?
家族を殺されても
アナタは平和を願えますか?」
全文 https://unitedpeople.jp/ishall/cmt_shl
サヘル・ローズ俳優・タレント
「今、ガザで起こっている悲劇に対して私たちは何ができるのか?
私は迷わず、この映画を観ること、そして、多くの人に観てもらうことだと言える。なぜなら、この映画は何が今ガザで起こっているかを明確に教えてくれるからだ。
ガザでの悲劇は2023年の10月7日に始まったことではない。それは70年以上前からパレスチナで続いてきた悲劇と憎しみの連鎖の劇的拡大だ。
2009年1月、ガザのジャバリヤキャンプでイゼルディン医師は3人の娘と姪を同時に失う。しかし、恐ろしいことに今のガザではそれさえもありふれたことになってしまおうとしている。
しかし、決してありふれてはいなかったこと、それは彼がその悲劇に見舞われた後も「私は憎まない」という意思を掲げ続けたことである。それは「私は殺さない。あなたも殺すな」という意思の表明ではないか。そして、それこそが「共存」を可能にする人間の意志なのだと思う。」
吉岡達也ピースボート 創設メンバー・共同代表
「生命と平和の重さに気づかせてくれる映画
イスラエルによる2009年のガザ攻撃で娘三人と姪を自宅への砲撃で失ったアブラエーシュ医師は、イスラエル国家の謝罪を求めて裁判を起こし、最高裁まで争った。裁判所は最後まで国の責任を認めないが、娘たちの死を無駄にしてはならない法廷で闘う父親の必死の思いが、一方でイスラエルとパレスチナの平和を実現しようとする活動とつながっていることが納得できる。それはガザの難民キャンプに住みながら、イスラエルの病院でも働き、人間の誕生に立ち会ってきた産婦人科医としての信念でもあるだろう。いま、ガザで何万という民間人、子供たち、女性たちが虫けらのように殺されていく中で、生命と平和の重みに気づかせてくれる映画である。」
川上泰徳中東ジャーナリスト
「ガザの日常、家族の日常。あまりにも残酷に、国際法違反を臆面なく犯す国家や勢力。アブラエーシュ博士の生きざまに限りない尊敬、そして希望を見出す。」
土井香苗国際人権弁護士
一覧 https://unitedpeople.jp/ishall/rv