平和と人間の尊厳を追求するガザ出身医師の誓い
3人の愛娘を殺されてもなお共存の可能性を信じ、ヒューマニティに基づき行動するガザ地区出身の医師、アブラエーシュ博士に迫るドキュメンタリー
▼5度のノーベル平和賞ノミネート、イゼルディン・アブラエーシュ博士について
https://unitedpeople.jp/ishall/dr
【文部科学省選定作品】
社会教育(教材)
青年・成人向き 国際性(国際理解・平和)
2024年9月11日認定
Screening Information
- 2025/05/10
- [ 東京都 ] くらもとシネマ「私は憎まない」
- 2025/05/17 ~ 2025/05/18
- [ 山形県 ] シネマシェア米沢第5回上映会
- 2025/05/18
- [ 岐阜県 ] 第39回 ハチドリシネマ『私は憎まない』上映+シェア会/郡上八幡
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- [ 福島県 ] 第74回おおくまCINEMO 私は憎まない
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©Famille Abuelaish
About the film
~平和と人間の尊厳を追求するガザ出身医師の誓い~
「医療でイスラエルとパレスチナの分断に橋を架ける」。ガザ地区の貧困地域、ジャバリア難民キャンプ出身の医師で、パレスチナ人としてイスラエルの病院で働く初の医師となったイゼルディン・アブラエーシュ博士は産婦人科でイスラエル人とパレスチナ人両方の赤ちゃんの誕生に携わってきた。彼は、ガザからイスラエルの病院に通いながら、病院で命が平等なように、外の世界でも同じく人々は平等であるべきだと、分断に医療で橋を架けようとする。しかし2009年、両者の共存を誰よりも望んできた彼を悲劇が襲う。彼の自宅がイスラエル軍の戦車の砲撃を受け、3人の娘と姪が殺されたのだ。砲撃直後、博士の肉声をイスラエルのテレビ局が生放送し、彼の涙の叫びはイスラエル中に衝撃と共に伝わった。その翌日、博士は突然、テレビカメラの前で憎しみではなく、共存を語りだす。イスラエル政府に娘の死の責任を追求するも、決して復讐心や憎しみを持たない彼の赦しと和解の精神は、世界中の人々に感動を与え、“中東のガンジーやマンデラ”とも呼ばれる存在となる。しかし2023年10月7日のハマスのイスラエルへの攻撃、それ以降のガザへの攻撃を経て、彼の信念は再び試されることになる。
More info
悲劇を真の平和の実現のために
「医療でイスラエルとパレスチナの分断に橋を架ける」
ガザ地区の貧困地域、ジャバリア難民キャンプ出身の医師で、パレスチナ人としてイスラエルの病院で働く初の医師となったイゼルディン・アブラエーシュ博士は産婦人科でイスラエル人とパレスチナ人両方の赤ちゃんの誕生に携わってきた。「ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒の赤ちゃんの違いは?みんな同じく生まれたての赤ちゃんだ」「すべての人の平等、正義、自由の上に共存は可能である」と、共存が可能であることを自らの医療で体現してきた。彼は、ガザからイスラエルの病院に通いながら、病院で命が平等なように、外の世界でも同じく人々は平等であるべきだと、分断に医療で橋を架けようとする。しかし、両者の共存を誰よりも望んできた彼の赦しと和解の精神が、究極の試練にさらされる。
「暴力に暴力で対処しても、問題は解決しない。」
2009年1月、アブラエーシュ博士の自宅がイスラエル軍の戦車の砲撃を受け、3人の娘と姪が殺害されてしまうという悲劇が彼を襲う。砲撃直後、博士の涙の叫びの肉声はイスラエルのテレビ局で生放送され、イスラエル中に衝撃と共に伝わった。翌日、テレビカメラの前で、博士は突然憎しみではなく、共存について語りだす。その後、正義を求めてイスラエル政府を訴え、娘の死の責任を追求するも、決して復讐心や憎しみを持たずに、知恵と決意とレジリエンスを持ち続けた。彼の赦しと和解の精神は、世界中の人々に感動を与え、数え切れないほどの賞を受賞し、“中東のガンジー、マンデラ、キング牧師”とも呼ばれる存在となる。自伝『それでも、私は憎まない』は世界的ベストセラーとなった。しかし、2023年10月7日のハマスのイスラエルへの攻撃、それ以降のガザへの攻撃を経て、彼の信念は再び試されることになる。
【文部科学省選定作品】
社会教育(教材)
青年・成人向き 国際性(国際理解・平和)
2024年9月11日認定
Data
原題 | I Shall Not Hate | 製作年 | 2024年 |
---|---|---|---|
製作国 | カナダ・フランス | 制作 | Filmoption |
配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 92分 |
Cast & Staff
監督 | タル・バルダ | 製作総指揮 | マヤ・カデュー=ルイヤー、マルタン・カデュー=ルイヤー、マリーズ・ルイヤー |
---|---|---|---|
プロデューサー | ポール・カデュー、マリーズ・ルイヤー、イザベル・グリッポン、タル・バルダ | 原作 | |
脚本 | タル・バルダ、ジェフ・クライン、サスキア・デ・ボア | 音楽 | ロベール・マルセル=ルパージュ サウンドデザイン:マルタン・カデュー=ルイヤー |
撮影 | ハンナ・アブ・アサド | 編集 | ジェフ・クライン |
キャスト | イゼルディン・アブラエーシュ、クリスティアン・アマンプール、シュロミ・エルダー 他 |
Review(1)
上映会主催者の声
第1回「ローマの休日」
第2回「三十四丁目の奇蹟」
第3回「雨に唄えば」
令和7年4月19日の土曜日に、その第4回目を開催いたしました。
今回の上映作品は「私は憎まない」というドキュメンタリー映画。
ガザ地区出身のパレスチナ人医師イゼルディン・アブラエーシュ博士のドキュメンタリー映画です。彼はパレスチナ人として初めてイスラエルの病院で医師として働き、産婦人科医としてイスラエル人とパレスチナ人の両方の出産に携わり、命の平等を体現していました。ところが2009年のある日、ガザの自宅がイスラエル軍の戦車の砲撃に会い、彼の目の前で3人の娘と姪を殺されてしまいます。無残な姿の娘たち…その悲劇を嘆く電話での彼の音声の一部始終が、イスラエルのTVニュースで生中継で放映される…。
ところが彼は「憎しみで戦争や虐殺は解決しない」と、発砲した兵士やイスラエル軍の上層部を憎むのではなく、あくまでもパレスチナとイスラエルの橋渡し役となるために共存の可能性を信じ、憎しみの連鎖を断ち切ることこそが真の平和の道だと訴え、過ちを認め謝罪するよう、イスラエルの裁判所に訴え出る、という姿を追っています。
その精神は世界中でたたえられ、中東のガンジー、マンデラ、キング牧師ともいわれ、5回もノーベル平和賞候補(まだ受賞はしていない)になっています。
これまでの上映作品はエンターテインメント的なものばかりでしたので、今回は思い切り社会派な内容です。
上映後、参加者の方へアンケートをお願いしているのですが、今回は設備や環境についての感想よりも、内容についての感想が多く、皆様平和についてとても考えさせられているご様子でした。
「1日でも早く停戦して平和な未来で世界、みんな平和でありたい。戦争で1つも良いものが生まれないと思うのでどれだけの犠牲を前にこれを続けている意味があるのか私にはわからない。」「私はニュースでイスラエル、ガザが大変なことになっているのを知りました。表面的なことはわかっているけどガザの人たちを応援、支援しなきゃと思っています。日本も平和ではありません。貧困、格差が大きいからやっぱり教育、指導者が大事だと思います。」「題名を聞いていたので少し調べて興味深い内容だったので楽しみにしていました。重たい内容でしたがこういう映画ってあまり解説もいれてもらえないしTVでもあまりやらない気がするので興味深く観させていただきました。」「TVでやってても字幕は全然見えないがこういう音声ガイダンスだったら楽しめるんだなと思いました。普通映画しか観たことがなかったから今回のドキュメンタリーをこんなふうに楽しめるんだなと思いました。」「一度字幕スーパーだけで観ていたため今回の音声ガイダンスがどのように解説、吹き替えするのか興味があった。30人くらいが関わっていたと聞いてこういうものを作るのは大変な作業なんだと感じた。こういう機会はとても良いですね。(お付き添いのご家族)」などなど…
今回は夢の世界ではなく、現実に今この世の中で起きていることに気付き、考える機会を持っていただくことができたのではないかと、この作品の上映会ができたことを嬉しく思います。
私が尊敬してやまない中村哲医師と同じく、アブラエーシュ医師も心から尊敬できる方のお一人です。その活動と精神がより世界に広まり、それが停戦、和平につながるなら、ぜひノーベル平和賞も受賞していただきたいと思っています。
片桐眼科クリニック
院長 片桐喜彰
https://www.k-eye.jp/
映画「私は憎まない」上映後、日本国際ボランティアセンター・パレスチナ事業現地代表の大澤みずほ氏に講演をいただきました。
参加者からは、憎しみではなく共存を訴えるアブラエーシュ博士の生き方を通して「ここまで戦い続けている医師、家族がいることを初めて知りました。意志の強さ、生命をかけて叫び続けている姿に、心打たれました。自分は何ができるのか、何をしなければいけないのか、本気で考えていこうと思いました」など、今起きていることを知り、平和のために行動を起こしていくとの決意の声を多くいただきました。
今後もこのような機会を通して、発信を続けてまいります。
イベントでの利益は、全て中東支援活動金に寄付します。
イベントを行うまでの準備期間(5ヶ月)はかなり大変でしたが、まとまった金額を支援に回せることもでき、行ってよかったと思っています。

「この映画は、大切な人々を一瞬にして奪われ、泣き叫びながら「それでも」と立ち上がる一人の男性の軌跡です。その苦しみと信念に満ちた幾年がガザの外の人々に共有され、映画館の座席で追体験させてもらえることに、まず感謝したいと思います。 言葉では出てきても、なかなか形にはならない「平和」。いつかそれが実現されるとき、誰のためにどんな姿をしているべきなのか、改めてこの映画は考えさせてくれます。「それでも私は」と、一緒に立ち向かいませんか。」
並木麻衣日本国際ボランティアセンター(JVC)元職員/現ボランティア
「アナタは言えますか?
家族を殺され、同胞が殺されていく現実を
お墓すら作れない
遺体すら見つからない
犠牲になった人々は
亡くなった後も
天井のない牢獄の中に押し込めている
「全ての人のために “あの悲劇をプラスに変える”」
言えますか?
家族を殺されても
アナタは平和を願えますか?」
全文 https://unitedpeople.jp/ishall/cmt_shl
サヘル・ローズ俳優・タレント
「今、ガザで起こっている悲劇に対して私たちは何ができるのか?
私は迷わず、この映画を観ること、そして、多くの人に観てもらうことだと言える。なぜなら、この映画は何が今ガザで起こっているかを明確に教えてくれるからだ。
ガザでの悲劇は2023年の10月7日に始まったことではない。それは70年以上前からパレスチナで続いてきた悲劇と憎しみの連鎖の劇的拡大だ。
2009年1月、ガザのジャバリヤキャンプでイゼルディン医師は3人の娘と姪を同時に失う。しかし、恐ろしいことに今のガザではそれさえもありふれたことになってしまおうとしている。
しかし、決してありふれてはいなかったこと、それは彼がその悲劇に見舞われた後も「私は憎まない」という意思を掲げ続けたことである。それは「私は殺さない。あなたも殺すな」という意思の表明ではないか。そして、それこそが「共存」を可能にする人間の意志なのだと思う。」
吉岡達也ピースボート 創設メンバー・共同代表
「生命と平和の重さに気づかせてくれる映画
イスラエルによる2009年のガザ攻撃で娘三人と姪を自宅への砲撃で失ったアブラエーシュ医師は、イスラエル国家の謝罪を求めて裁判を起こし、最高裁まで争った。裁判所は最後まで国の責任を認めないが、娘たちの死を無駄にしてはならない法廷で闘う父親の必死の思いが、一方でイスラエルとパレスチナの平和を実現しようとする活動とつながっていることが納得できる。それはガザの難民キャンプに住みながら、イスラエルの病院でも働き、人間の誕生に立ち会ってきた産婦人科医としての信念でもあるだろう。いま、ガザで何万という民間人、子供たち、女性たちが虫けらのように殺されていく中で、生命と平和の重みに気づかせてくれる映画である。」
川上泰徳中東ジャーナリスト
「ガザの日常、家族の日常。あまりにも残酷に、国際法違反を臆面なく犯す国家や勢力。アブラエーシュ博士の生きざまに限りない尊敬、そして希望を見出す。」
土井香苗国際人権弁護士
一覧 https://unitedpeople.jp/ishall/rv