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デリカド

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監督:ジョナサン・カイザー
監督:シリル・ディオン
監督:フラウケ・ザンディッヒ、エリック・ブラック 助監督:フロリーナ・メンドーサ
監督:福永荘志

デリカド

ジャンル 環境 平和 政治経済 人権 問題解決
時間 94分 製作年2022年  監督 カール・マルクーナス

命懸けで森を守る。これはもはや戦争だ。
気候変動の最前線でフィリピン“最後の秘境”を決死で守る環境活動家たちを追うドキュメンタリー

【文部科学省選定作品】
社会教育(教材)
青年・成人向き 国民生活(環境・資源・エネルギー)
2025年4月24日認定

Screening Information

2026/11/07
[ 東京都 ] くらもとシネマ「デリカド」

上映会 開催者募集

©Delikado LLC

About the film

“最後の秘境” を “ 失われた秘境”にしないためにー

フィリピンのパラワン島は“最後の秘境”、“最後の生態系フロンティア”として名高く、アジア屈指のリゾートとなった「世界で最も美しい島」には世界中から観光客やダイバーが訪れる。しかし、この一見のどかな熱帯の島では、違法伐採や違法漁業が横行している。この雄大な生態系を守るため、地元の環境保護団体を束ねるパラワンNGOネットワーク(PNNI)が立ち上がった。環境警備隊である彼らの闘いは戦争に近い。違法伐採者はライフルで武装しており、命を落とすメンバーが後を絶たないのだ。人類は「6度目の大絶滅」や気候変動の危機に直面しているが、この島は開発によって急速に生物多様性が失われている最前線になっている。PNNIの代表ボビーは環境弁護士として仲間と共に、パラワン島の生態系を“経済発展”のために破壊しようとする腐敗した政治家や実業家を相手に命がけの闘いを挑む。パラワン島を守るためエコツーリズムの推進を掲げる候補者の町長再選にも協力するが、時のドゥテルテ大統領に殺害予告を受ける。果たして彼らは“最後の秘境”を守ることができるのだろうか──。

More info

“最後の秘境”を守る環境警備隊による命懸けの闘い

フィリピンの「世界で最も美しい島」パラワン島は“最後の秘境”、“最後の生態系フロンティア”として名高く、手つかずの自然やコバルトブルーに輝く海を求めて世界中から観光客やダイバーが訪れるアジア屈指のリゾートだ。しかし、一見のどかな熱帯の島に見えるパラワン島では、違法伐採や違法漁業が横行している。この雄大な生態系を守るため、地元の環境保護団体を束ねるパラワンNGOネットワーク(PNNI)が立ち上がった。環境警備隊である彼らの闘いは戦争に近い。違法伐採者はライフルで武装しており、命を落とすメンバーが後を絶たないのだ。人類は「6度目の大絶滅」や気候変動の危機に直面しているが、この島は開発によって急速に生物多様性が失われている最前線になっている。

リゾートを訪れる私たちに決して無関係ではない問題

PNNIの代表ボビーは環境弁護士としてタタ、ニエヴェスらのメンバーと共に、パラワン島の生態系を“経済発展”のために破壊しようとする腐敗した政治家や実業家を相手に命がけの闘いを挑む。チェーンソーの音を頼りに森を進み、違法伐採者から押収したチェーンソーは700台に上り、それらは事務所前にクリスマスツリーのように積み上げられている。また、事務所の敷地内は違法に木材を積んでいた船やトラックを展示した博物館でもある。ボビーは、パラワン島を守るためエコツーリズムの推進を掲げる候補者の町長再選に協力するが、2人は時のドゥテルテ大統領に殺害予告を受ける。果たして彼らは“最後の秘境”を守ることができるのだろうか──。

【文部科学省選定作品】
社会教育(教材)
青年・成人向き 国民生活(環境・資源・エネルギー)
2025年4月24日認定

Data

原題 Delikado 製作年 2022年
製作国 米国・フィリピン・英国・オーストラリア・香港 制作 THOUGHTFUL ROBOT PRODUCTIONS 共同制作:ITVS & POV
配給 ユナイテッドピープル 時間 94分

Cast & Staff

監督 カール・マルクーナス 製作総指揮 ジョディ・アレン、ビーディー・フィンジー、サパナ・バシン、アレクサンドラ・ジョーンズ、ジム・バターワース、 他
プロデューサー マーティ・シジュコ、マイケル・コリンズ、カラ・マグサノック・アリッパラ、カール・マルクーナス 原作
脚本 音楽 ナイニータ・デサイ
撮影 トム・バニガン 編集 マイケル・コリンズ、エリック・ダニエル・メッツガー
キャスト ロバート・チャン、ニエヴェス・ロセント、エフレン・バラダレス、ルベン・アルザガ、ロドリゴ・ドゥテルテ

Review(1)

26/07/30 13:57

ユナイテッドピープル さんのレビュー
【ユナイテッドピープル代理投稿】

森が泣いている。
静かな葉擦れの音の裏で、木々が倒れ、土が裂ける。
誰かが守ろうとする度に、影が忍び寄る。
それでも、彼らは立ち続ける。
風のように、雨のように。
恐れを超えて、大地に誓う。
この緑は、未来へと続く命なのだと。
スクリーンの向こうの叫びが、僕の胸を締めつける。
見終えた今、自身に問いかける。
「僕らはこの手で何を守れるのだろう?」

――SUGIZO(ミュージシャン)

『資本論』でカール・マルクスはこう述べた。資本主義は「頭から爪先まで、あらゆる毛穴から、血と汚物とをしたたらせながら、この世に生まれてくる」。これは現在進行形の金と資本をめぐる血に塗れたドキュメンタリーである。あまりにも大きな国家と資本の力の前に、何ができるのか。答えはないが、現実から目を背けてはならない。

――斎藤幸平(『人新世の「資本論」』著者)

毎年、森を守る人たちが世界中で消えている。私たちが地球が再生できる量を遥かに超える資源を消費し続ける背景で、その資源を守るために誰かが命を張って戦わないといけないことも、彼らが命を落としていることも、それを私たちが知らないことも、その全てがおかしい。私たちから、変わらなければいけない。それを、心の底から、ずしんと気づかせてくれる映画です。

――濱川明日香(一般社団法人Earth Company代表理事)

希少木材の需要があり、また観光開発で利益をむさぼることができる社会の構図を変えない限り、自然の搾取は止まりません。この映画は自分ごととして観るべき作品だと思います。

――正木 明(気象予報士・防災士)

緊迫感に満ちた『Delikado』。その緊張感は最後まで途切れない。そして描かれる環境保護活動家たちの揺るぎない勇気もまた途切れることはない。圧倒的な作品だ。

――土井香苗(国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表)

「希望と絶望」の両方を、これほどまで強く感じたことはないかもしれない――地球最後の美しき秘境での「善良と腐敗」の壮絶な戦い――日本をはじめ世界中で起きている、この対立の縮図が、この小さな島にある。果たして、善良は腐敗に打ち勝てるのか。

――四角大輔(作家/森の生活者)



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上映者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
なぜ、自然を守る人間が命を狙われなければならないのか。
Ask the Earth 2026年03月15日
なぜ、正しい行動が危険を伴う世界になってしまっているのか。
観ているあいだ、何度も「不条理」という言葉が頭をよぎる。

それでも、彼らは声を上げる。
見て見ぬふりをせず、問い続ける。
その姿は、私たちに静かに、しかし確かに問いかけてくる。

最後の秘境としての自然の姿と、
観光地として切り取られたリゾートの風景の対比、

彼らが命がけで守ろうとしているものを、
私たちは受け取らなければならない。

『デリカド』は、遠い国の物語ではない。
それは、今を生きる私たちの社会の未来を映す鏡であり、
「あなたは、何を選択するのか」を
静かに、しかし鋭く突きつけてくる作品だ。

デリカド
楽々テラス 2026年03月09日
舞台はフィリピン。
2022年頃の。
風光明媚な島でのできごと。
開発途中で。
土地ならではの昔ながらの営み。
海、湾、砂浜。

湾に面した急にそびえる森。
そこに高級なホテル、別荘を建て、プライベートビーチにしているところもあった。

急に、施政者が島をすべてそうしたくなったらしい
森を切ってはいけない、という法律があるのに、

公的なところが「森を守ろう」と若者を集めて、集まったら「気を切りましょう」と言われた。

密猟のように法をおかして木を切る人もいる

政府が守らないなら自分たちが守る!と私的に森を守る人が立ち上がった
自主的にチェンソーを回収する活動を行った

それを政府が鼻についた

市長は、活動に理解が合ったが、
次の選挙で負けてしまう

本来なら国がやるべきことを、自分たちは代わりにやっている
と政府に抗議文を出す

チェンソーを持つ人達はピストルも持っている
1人退院がなくなる

大統領が集会で問題の州の州知事を紹介する「この人は僕のおじ。」
「これからクリーンな国にする。麻薬を持つ人は投獄するよ」

選挙で負けた方の市長は麻薬保持者としてリストアップされていた(持っていないのに)

気になってフィリピンの大統領について調べた。
現在は、その大統領の行為は違法として、追求する方向となっている。

すべては風光明媚な場所を開発しようという動きから始まった。
結果、今は、海側はきれいだが、山を超えた反対側は禿山のようになっている。

本当にひどい話である。

第9回 『静大サステナ映画館』 を開催しました!
『静大サステナ映画館』の第9回上映会のご報告をします。
3月5日(木)に、第9回『静大サステナ映画館』を開催し、「デリカド」を上映しました。今回は、大学生・一般合計6名が視聴しました。

この映画は、フィリピン・パラワン島の“最後の秘境”を命懸けで守ろうと闘う環境保護活動家たちを追ったドキュメンタリーです。“最後の秘境”に外国人観光客を呼び込みたい政治家たちは、違法伐採や違法漁業の取り締まりをしないばかりか、地元の環境保護団体パラワンNGOネットワーク(PNNI)に圧力をかけます。銃で武装した違法業者と命懸けで対峙し、犠牲者を出しながらも雄大な生態系を守るため、政治家や実業家を相手に島の未来を懸けて闘う姿が描かれます。“経済発展”か“自然保護”か、“命を懸ける”活動とは何か、考えさせられる映画でした。

視聴後、絶句してしまい、誰も話し出すことができませんでした。重い口を開いた参加者のみなさんの感想は以下の通りです。
・ 日本では放置林問題があるが、フィリピンでは違法伐採の問題があり、命懸けで闘っている人がいることが分かった。命を懸ける必要があるのか、考えさせられた。
・ 違法伐採者側は武装していたが、PNNIの方は丸腰で向かい、さらに捕まえても違法伐採者を逮捕しなかった。相手は改心しないかも知れない。これで良かったのだろうか。
・ 違法伐採者の多くは雇われ人で、貧しさゆえに伐採してしまったようだった。闘うべきは伐採者たちではなく、それを命令した相手なので、チェーンソウだけを没収していたのだろう。
・ 我々には、こんなにも守りたい故郷や自然はあるのだろうか、彼らのパワーに圧倒させられた。
・ The last frontierがthe lost frontierになる、というボビー・チェン弁護士の言葉は印象に残った。
・ この映画は、環境保護の立場で描かれているが、開発する側からすれば、手付かずの自然がいっぱいあるのだから使わないという選択肢はなく、国を豊かにするために開発すべき、ということになるのだろう。合法的な開発にはならないのだろうか。
・ 大統領、州知事が開発を促進し、環境保護活動をしているエルニドのニエヴェス元町長を貶めるような発言をするなど、政治・利権が絡んでいて、今後のフィリピンの状況はまだまだ明るくないことを知った。

参加者のみなさん、有難うございました。

世代を超えて考えるきっかけになりました。
映画上映後、参加者の皆さんで懇親会をしながら、この映画で感じたことをみんなでシェアするとても有意義な時間となりました。
一度だけでなく、何度も見返したいという参加者の声をいただきました。

一般財団法人大竹財団 2025年10月07日
・知られていない現実を教えてもらいました。とても重要な活動ですが一方で命にかかわることであり応援していいものかも悩むくらいです。

・環境保護と政治が密接に関わっていることが良く分かる映画でした。ドテルテ政権下でおきていたことをふり返ることができましたが、辛い内容であり、どう整理して良いか分からない映画でもあります。

・ラストまで観ても救いのない映画。だがそれが今の実態。正義は何処にあるんでしょうかね…。

・フィリピンのパラワン島での厳しい環境活動の現状を描いたドキュメンタリーだ。地方を牛耳る絶対的な権力者が進める観光誘致や農園開発のために違法な森林伐採が横行する。本来なら政府が取り締まるべきだが、政官財が一体なった癒着構造により全く動かない。そんな現実に対して環境破壊を押し止めようと弁護士らの活動家が立ち向かうが、その取り締まる手段は「私人逮捕」なのだ。そんな中、多くの活動家たちが違法伐採者たちの銃で命を落としていく。権力側による妨害活動は彼らを支援する町長選挙においても行われる。買収や警察権力による選挙妨害だけでなく、大統領による脅迫にも追い詰められ職を失う町長。そんな危険な日常や日々の活動を追ったドキュメンタリー。「デリカド」とはタガログ語で「危険」という意味だとか。国際NGOなどの協力での国外からの所謂「外圧」によるアプローチも描かれていた。我々も関心を持ち、協力できることをしなくてはと思った映画だった。

・ドゥテルテ元大統領が「麻薬撲滅を遂行するにあたり、麻薬に携わった者を殺害する」という声明記事を読んだ時、国のトップが殺人を仄めかすなどと、一体フィリピンとは、どんな国なんだろうと当時思った。今回デリカドを観て、合点がいった。フィリピンは貧富の差がある事、今も独裁者が居て、権力と暴力で弱い立場にある国民を脅している事。自分と身内だけが好き放題したい事。自然は生き物への最大のギフトで、全ての生き物は恩恵を受けているのに、何故、為政者はこのギフトを未来へ繋げようとしないんだろうか? …フィリピンだけの話ではないですね。「闇は光を理解しようとしなかった」ヨハネ1:5が脳裏をよぎる。

・悪に立ち向かうのは命がけであることを実感。先進国を目指す上でいかに悪を根絶できるかがカギだと思う。このような違法行為がはびこる国は先進国にはなり難い。

・この世には、次世代のために、命をかけて守る環境保全活動をしている人たちがいるんだと、改めて認識。日本だと、なんとなく理論が先行し、身体を張った行動までは、少し距離がありそうで。「命がけ」が比喩ではなく、現実という過酷さ。そして大規模な環境破壊で起きる災害は、その原因をつくった人たちから、いちばん遠い人たちが背負わされる理不尽を想像すると、まことに腹立たしい。

・自らの地域の自然環境、熱帯森林を護るための団体の活動に脱帽です。州知事や大統領の利権を守るための政治的な迫害を受けながら、それを押しのけていく姿は感動的でした。ドゥテルテ大統領の麻薬撲滅の推進が、反対勢力の排除に恣意的に使われていたことは驚きでした。

・リゾート開発の裏で政治家と業者が癒着して、という話はどこの国でもあることかもしれませんが、まさか環境保護活動の現場がこんなに危険な状況になっているとはまったく想像もしていませんでした。映画に出てきた違法伐採の人たちは末端のチェーンソー作業員だけが捕まっていて、まるで特殊詐欺グループで使い捨てにされる掛け子のようにも見えました。違法伐採の作業員を思いやり優しく話しかけるタタさんが印象的でした。