本作は、イギリスと香港の合作ドキュメンタリー。
南太平洋の美しい海に漂う大量のプラスチックごみをきっかけに、監督クレイグ・リーソンが世界20か国を巡り、海洋汚染の現実とその背景を追った作品です。
海鳥や魚の体内に入り込むマイクロプラスチック、健康被害のリスク、そして消費社会の構造・・映像はそれらを静かに、しかし容赦なく映し出していました。
日本は世界有数のプラスチック消費大国です。
環境省の調査によれば、日本周辺の海洋ごみの約7割がプラスチックで、その多くはペットボトルやレジ袋、食品トレーなど、私たちの日常生活から流れ出たもの。
特に瀬戸内海や東京湾では、マイクロプラスチックの密度が世界的にも高い水準にあることが報告されており、魚介類を日常的に食べる私たちの健康への影響も懸念されています。
この作品で扱われている問題は「海外の話」ではなく、「わたしたちの台所や食卓につながる話」だとあらためて感じます。
上映後は参加者同士で感想を分かち合いました。
「便利さの裏側にあるものを初めて知った」
「自分の日常で減らせるプラスチックを考えてみたい」
「映像を通して“プラスチック問題”がぐっと近くなった」
率直で前向きな声が多く寄せられ、短い時間ながら深い共有の場となり、また映画を観て終わりにせず、日常の一歩へとつなげる夜になりました。
クジラ愛が高じて,巨体が生きる海への関心へと広まり、出会ったクジラの1頭が打ち上げられ、苦しむさまを目の当たりにすることを契機に,真実探求の旅が広がる。
監督を通じて話は展開するも、それぞれの専門家が数々登場する。
船で運ぶ小型無人探査機で、深海まで潜り調査をしたりするので、資金も莫大なものだろうと察する。
5つの海や大都市,風光明媚な観光地、欧米が輸出したプラスチックを燃やしたりしてゴミの山で暮らす、スモーキーマウンテンなど世界各地に飛び、現地の人に聞き取りをしてプラが燃える気体の採取や動物の死体からもデータを集積。
本来ならあってはならない,人の営みで出来た、プラ袋のゴミの数々で内蔵を覆い被せられたことによる死。
解剖し、何百枚,何十㎏ものプラ袋が出て来る。
生き物のいのちが蹂躙されるさまを、まざまざと見せつけられる映画だった。