新着映画レビュー

僕自身も田舎に移住して7年目になりますが、
上映会の際の参加者も、偶然にもほとんどが移住者の方でした。

見終わった後の意見で多く出たのは、
「この映画の先が大事だよね。」という意見です。

それは、自分自身が移住者として、
まさに映画と同じような経験を経たからこそ出る言葉なのですが、
この映画で収められているのはまだ“通過点”であり、
「その先の暮らしをどうするか?」というところを、
日々移住者たちはそれぞれに答えを見い出そうとしています。

現在都会に住んでいて、いつか移住をしたいと思っている方がこの映画を見ると、
背中を押してくれる良い映画だと思います。

既に移住して田舎暮らしをされている方には、
少し物足りないと感じるかもしれません。
ただ、同じ移住者同士で何人か集まって鑑賞すると、
各々の歩んできた経験をなぞりながら、話に花が咲くでしょうし、
それぞれが悩んでいることへのヒントも見つかるかもしれません。

この映画の良さが最も引き出せる上映会のやり方は、
都会で移住を考えている方々に向けた上映会において、
現に移住して田舎暮らしをしている方を1~2組よんで、
上映後にトークセッションをするという上映会のやり方かなと思いました。

「ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―」

暮らシネマさん 16/10/26 02:45

元気 学び 人生変わる

生々しい感情がぶつかり合うシーンも多く、
まさにリアルなドキュメンタリー映画でした。
よくこのプロジェクトを最初の段階から映像に記録しておいてくれたなと思います。

逆に言うと、
企画の初期段階から映像に残す判断をされるぐらいの知恵と実行力を持った方々だからこそ、
これだけ困難なプロジェクトを実現まで持って行くことが出来たのだとも思います。

プロジェクト企画する立場にある方には、
ぜひ一度見て頂けたら、勇気とやる気が沸き上がってくる映画だと思います。
もちろん、普通に映画として見ても感動的でした。

「LIGHT UP NIPPON -日本を照らした奇跡の花火-」

暮らシネマさん 16/10/26 02:27

感動 元気 学び 泣ける

この映画の1つのキーワードは、
『消費者』であることから脱することだと感じた。

第三世界の生産者の劣悪な生活環境を見ると、
これほどまでに酷いのかと衝撃を受ける。

けれどもその一方で、
私たち自身もその現状を作り出している資本主義のピラミッドの中に、
しっかりと組み込まれている。

日々あくせく働いても幸福感を得られなかったり、
慢性的な生活の苦しさから抜け出せないと感じるのは、
第三世界の人々を苦しめているピラミッドのいくつか上の階層に、
自分たちもしっかり入ってしまっているからだろう。

その資本主義のピラミッドの中から飛び出すことが、
…つまり『消費者』であることを止めることが、
世界の現状を変える1つの大きな手段だと気付かされた。

この映画は非常に内容が充実していて、素晴らしい映画だった。
先進国で生きる私たちは、人生で一度は見ておくべきだと思う。

「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」

暮らシネマさん 16/10/26 02:09

役立ち 学び 人生変わる

 11月いっぱいでユナイテッドピープルとの契約が終了するFKシネマは、このほぼ一年の間に同社が現時点で取り扱っている作品のすべてを上映しました。その中でもっとも刺激的な作品のひとつが、『ポバディー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~』です。再生チェックを兼ねて視聴したばかりです。少ない言葉で感想を述べるのは簡単ではありません。できることならいっしょに鑑賞した人と人が向き合って懇談し、深めたい作品です。

 今ではすっかり相対的貧困家庭に含まれる身には、貧困という言葉が持つ響きにある種の抵抗を感じます。貧しいから困るのではなく、困るのは、生きていくのが困難な社会の仕組みにあると感じているからです。映画の冒頭に「世界が変化しないのは、変化で損をするのは強者、つまり極一部の富者や権力者で、得するのが大多数の弱者だから」という内容のメッセージが流れ、寄付をはじめとした支援が今やpoverty inc.”貧困産業“として貧困を維持させている構図があることを指摘しています。

 「貧しいから能力がない、力がないから貧しいのではない」。「必要なことは隔絶を無くすること」。映画のあらゆる場面で訴えられるメッセージに動揺しました。隔絶のひとつが、個々の中にも存在しているのではないでしょうか。これからの余生を貧乏神に取り憑かれている生きる凡夫にもまだまだできることがあると、なぜだか勇気が湧いてくる映画でもありました。人が生きる姿は本来とても美しい。鑑賞直後の今感じていることのひとつです。

「ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~」

FKシネマさん 16/09/24 13:05

試写会雑誌やテレビ、新聞や広告で知る災害や貧困への「支援」は、NGO、NPOなどをとおして、適切に行われていると無意識に信じていた。
物心ついた頃から見聞きする「アフリカの飢える子どもたち」は、その数の多さからにしても、いつになったら解決するのだろうとどこかで思っていた。


私たちは目の前の現象に、即座に反応してはいけない、心動かされることがあったとしても、一旦その感情を置いて、トヨタ式ではないけれど「なぜそうなっているのか」を幾度も問い、コトの全体観を掴むべきなのだと強く感じた。

そしてもうひとつ、「支援」や「サポート」というのは、その対象に寄り添うものであり、支援する側の独りよがりな提供であってはならない。余計過ぎるお節介は、時に相手から生きる力さえも奪うことがあるということ。


寄付の話だけど、きっと寄付の話だけでなく社会のどこかにこの不都合はたくさん横たわっている。私たちは、それらをどう知り、どう行動すれば、不都合な真実を変えていけるのか・・・。この確信的で世界的な構造は根深い。

「ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~」

シネマベリ二子玉川さん 16/07/20 20:06

役立ち 学び 人生変わる

こういう映画もっと映画館でかけたり、テレビでやればいいのに。

お年寄りばかりだったのが気になった・・・。

実は何も知らずにアラブの春の話っぽい&ポスターイメージで見に行ったので、ドキュメンタリーというのも知らなくて。
(それ故、貯まったポイントカードで見てしまった!ベネフィット(収益の一部が寄付される)だと知ってればお金払ったのに・・・!)

近く、ISによるパリの大規模テロが起こり、報復としてシリアへの爆撃が激化(1日500〜600の爆撃)してしまった状況だったので、見なければならない、という変な義務感にかられました。

だってニュースの話題としてあっても、こんな話知らないし!
道渡ったら戦車に撃ち殺されるとか、移動手段が廃墟と化した民家を次々に歩いていく、とかショッキングな現実がそこにあって・・・。

つくづくネット社会だからこそ、であろうと思う。
PC並べてみんなカチャカチャやってる姿は異国とは思えない。

でも話してる内容はもらったお金を武器調達に使う、という明朗会計で。

主役を担うバセットは元サッカー選手の24歳。
最初は歌を歌ったり踊ったり、街中がみんなで団結して反体制を主張していたのに、わずか2年で彼の手には銃が握られる。

映画自体は2011年〜2013年の映像なのだそうですが、どんどん仲間が減っていくんだよ・・・。

バセットに限らず、若者が皆しきりに殉死したいと言ってたのがとても印象深い。
怪我を負うとこで神の名前を叫びまくってたのもすごいと思った。
それだけ宗教というのが大きいものなのか。
日本人には飲み込みづらい話ですね。

バセットがどうなったのか、周りの仲間たちや映っていない若者たちがとても気になります。

考えたくないけど、考えてしまう可能性。

こんなに本物の死体をダイレクトに見たのは初めてかも・・・子供とか、その映像だけで涙がでてきました。
虐待されて亡くなった死体の撮影方法とかがびっくりするぐらいザル。

「それでも僕は帰る ~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~」

pomera2009no01bさん 16/06/12 13:26

学び

ありのままで生きる。
自分らしく生きる。

そんな、当たり前のように思えることを
辛いと感じている人がいる。


その一人が、同性愛者だ。



この映画の中では、
カリフォルニア州の同性愛カップルの2組が
同性結婚の権利を求めて訴訟を起こす。


彼らの願いはただひとつ、
愛する人と一緒にいたいということ。


しかし、愛する人が同性だというだけで
彼らが批判的・拒絶的な目を
向けられてしまう社会が存在しているのが現実。


法学者達は、2015年10月、
「憲法上の理由による反対」
として同性結婚を否定した。

ある人は、
結婚は「子供を産み育てるためのもの」と定義づけた。



しかし、本当にそうだろうか。

好きな人と一緒にいることは、
批判されるべきことなのだろうか。


そんなことを考えさせられた。



同じ想いを描きながら
社会の理不尽さと戦う二人の愛の力は、
「すごい」
の一言に尽きると思う。


最後に愛は勝つ

その言葉がピッタリ当てはまるような、
素敵な映画だった。




2015年6月26日、
同性婚はアメリカ全土で認められたが、
日本ではまだ一部の地域でしか認められていない。

日本列島でも、早く同性婚が認められ、
同性愛者が暮らしやすい社会に
なっていくことを願っている。

「ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~」

りりさん 16/05/17 17:10

感動 学び 人生変わる 泣ける

「新たな「いのち」と出会う瞬間、
それはなんと美しく素晴らしいことでしょう。
映画で映し出された出産シーンを見て感じたその尊さは、
自分の子どもだけでなく、自分自身の今ある「いのち」の尊さを再確認させてくれました。
鑑賞後、素直に「生まれてきてくれてありがとう」と娘を抱きしめたくなりました。
赤ちゃん、すごい。」
これは嘘ではなく、本当に思ったことです。
この映画はユナイテッドピープルが扱う作品の中でもずば抜けてレビューが多く評価も良いです。
人それぞれ感じ方や捉え方が違っていろんな意見があるのだなとつくづく思います。
なぜなら私の感想は、映画作品として言えば「これでお金をとると言うのか?」と思わざるをえない内容だったからです。
映画の冒頭に「私の記録」というようなテロップが入り、おや?と思ったままついにその印象は拭えませんでした。
自己満足とナルシシズムが席巻しナレーションや場面場面が間延びしており、作品が冗長していると感じました。
震災、高齢での妊娠、それゆえの不安と放射能からくる不安、帝王切開、元気に一歳を迎えた赤ちゃん、
とキーワードが継接ぎされたようなわかりやすい作りは、テレビドラマを楽しめる人には共感を呼ぶのでしょうか。
深刻そうなナレーションと不穏な音楽が流れる中しんどそうな顔をして横たわる重いつわりのシーンも、出産の直前まで田んぼ仕事をしたり、毎日100回のスクワットと数時間の散歩を続け、薬に頼らず鉄分をとるために野草の蘩蔞を一生懸命摘む妻の姿を見ていた私には自己愛にしか見えませんでした。
もし、出産に向けての体作りを含めた日々の暮らしのあり方は、作品には使っていないだけであるとしたら、余計にテレビドラマ的作法で嫌らしいです。
作品の最後の方に収められている赤ちゃんの誕生シーンはそれまでの辛気臭さを一蹴する普遍的な力強さを持っており、それがゆえの「赤ちゃん、すごい」でもあります。
改めて震災の映像をみれたことで、つい先日の出来事だったはずのものが「昔のこと」になってしまっているのに気付きました。東京で大きな揺れを体験し、震災後の一ヶ月後には福島や宮城、岩手、避難所に行きこの目で被災地を見てきたにもかかわらずです。それに気付けたことは良かったです。
しかし、この映画の内容なら1時間半の作品にする必要はなく、15分にまとめられるのではないか、と思いました。
出産、子供を授かる、いのち、をテーマにした作品なら、河瀬直美監督の「玄牝」の方がはるかに素晴らしいと思います。
しかし、感想は人それぞれで、
この映画を気に入っている方も大勢おられます。
私としては、限られた人生の時間の貴重な1時間半と鑑賞料、そして会場に行くまでの移動時間等々を使って来ていただくのがなんだか申し訳ない、というのが本音です。

「抱く{HUG}」

渡部建具店さん 16/05/03 21:51

初めて聞いた『ローカリゼーション』という言葉。急速なグローバリゼーションの中で物質的に豊かになったはずなのに、なぜかどこか心が満たされない。そんな長ーいモヤモヤ感に解決の糸口を示してくれる作品でした。どれもメモを取って残したくなるような貴重なお話ばかりでした。まずは、今自分の住んでいる町から見直す事を始めていきたいと思いました。

「幸せの経済学」

きりんさん 16/04/16 13:00

感動 役立ち 学び 人生変わる

ずっと都会で生きてきた自分とっては全く想像のつかない生き方だったけど、この映画を観て生き方に対する考えの幅がとても広がりました。人生の楽しみ方を見つめ直したいと思いました。
また、イカリア島の人々みんなが共通して持っている「必要最低限のもので満足する」という考えはこれからの社会問題を解決する上で必要不可欠な考えだと思いました。
映画トゥルーコストと繋がる気がしました。

「ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―」

中村陸八さん 16/03/30 17:02

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