みずから考える上映会は、水環境や自然環境に関するSDGsや社会課題をテーマにした映画の上映会。みんなで映画を見て、私たちの生活と自然環境とのかかわりや課題を知り、何ができるのか考えるきっかけにするイベントです。
第2回の今回の上映会では『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』を上映しました。
服飾業界の裏側に焦点を当てたドキュメンタリーですが、皮革製品の工場排水についての場面もあり、処理されていない排水の流域の住民の多様な健康被害の様子も映し出されていました。
大阪市民の下水道の役割や歴史、その未来をお伝えしている当館では下水の役割や重要性について考える入口ともなりました。
感想共有タイムやアンケートでみなさまから教えていただいたことを共有いたします。
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・1つ1つの消費を、もっと丁寧にしたい。
・自らの消費の仕方について改めて考えさせられた。
・1枚の服には作り手、材料生産者、水などの環境と多くの関わりがあると感じた。
・(今回の映画を見て消費と労働、環境問題のかかわりについて)知れてよかったです。この映画を何回も見て咀嚼したい。
・消費のトレーサビリティーが重要だ。
・衝撃だった。安いからと言って服や商品を買いがちだったが、少し高くてもその先につくる人がいることを考えてものを買いたいと思った。
・規模の大きな問題。ファストファッションを買うことはあり、何気ない日常だが、何も考えない事こそが問題を生んでいる思う。
・SDGsについて仕事でも取り組んでいきたいと思っていたところだった。
・根深い問題と感じる。資本主義を選んだ国が問題をうんでいるし、途上国とフェアな関係が築けていない。フェアトレード商品を買おうと思うものの、あまり売っていなかったりする。メディアにも取り上げられないのでみんな知らない。
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などなど、切り口が多様な本作品で多くの感想を伺うことができました。
私たちが使う商品やサービスは、それを買う顧客あって成立しています。環境問題、労働問題は遠くの途上国の貧しい人たちのことと切り離さず、私たちの使う商品、サービスがどうやってくるのかを考える会となりました。
ご参加くださったみなさま、どうもありがとうございました。今後ともみずから考える上映会は月2回開催してまいります。ご期待ください。
全ての人々が心を揺さぶられるだろう
自分の過去行動に対して
後ろめたさなどを感じるかもしれない
しかし暗くならないで少しづつでも行動を変えていこう
この映画を見て地球の裏側で起こっている
現状を家族、恋人、友達に伝えて知ってもらい
一人ひとりが自分で考え行動を変えていくことが大切だと思う
改善に関わっているピープルツリーやエシカル協会の
活動に微力でも関わっていって欲しい
映画を観て誰かに伝えるだけでもいいんだ!
映画の内容は
ファストファッションの縫製工場で起こった
8階建てのビルの倒壊事故
1100人以上が死亡し、負傷者は2500人を超えた
この事故ではない「事件」を
アンドリュー・モーガン監督が制作したドキュメンタリー
ファストファッションの製造はコストを極限まで下げるため
海外の工場でつくられている
作業環境は劣悪で、低賃金はもちろんのこと
何千人という女性がまるで監獄のような作業場所で
密集して作業させられている状況で起こった大惨事
語られることのなかったファストファッションの闇の部分を
・資本主義社会の異常さ
・不要なものを過剰なプロモーションで買わせるシステム
・コストを極限まで下げるために行われている搾取
・最低保障賃金を上げて欲しいという声をあげた従業員に対する理不尽な暴力
・服の製造過程で排出される廃液や大量の農薬散布による環境破壊
・汚染された地域で暮らす人々への健康被害
・ピープルツリーに代表される、環境にも人にも優しい雇用を生み出す活動
といったように様々な角度から取材し編集した映画である
映画の終わりの方で
ピープルツリーに関わってやりがいのある仕事を
賃金保障されて働いている女性たちの笑顔が印象的で
笑顔で居られる社会、日本は豊かなのだと改めて感じる
現地の人たちも笑顔になってもらいたいと
心から願う
もう一度繰り返すが、この映画は
ファストファッションに関わった自分に対する
罪悪感を抱かせるものではないし
行動が起こせるから偉いとか
何もできないからダメとか
それは知ってから自分自身で考えればいいことなんだから
まずは今の社会で起こっている現状を知ろう