服を通して世界一周してきたような映画だった。
明日からの着るもの、ちょっと買う前に立ち止まって考えたいなど様々な意見をいただきました。
ファッション業界でも大量生産・大量消費が問題化
誰かの犠牲の上に成り立つファッションに変化が起き始めた!
トレンドはエシカル&フェアトレード・ファッション
ファッション産業の今と、向かうべき未来を描き出すドキュメンタリー
華やかなファッション業界の裏側の知られざる真実とは?リヴィア・ファース、ヴァンダナ・シヴァフェアトレードブランド「ピープルツリー」創設者サフィア・ミニー等登場。
ファッションを取り巻く悲惨な状況には何度見ても涙が出る
― サフィア・ミニー(ピープルツリー代表)
なぜピープルツリーのコレクションのデザインをしたのか知ってほしい。ザ・トゥルー・コスト を見て!
― エマ・ワトソン(女優)
©TRUECOSTMOVIE
これは衣服に関する物語で、私たちが着る服や衣服をつくる人々、そしてアパレル産業が世界に与える影響の物語だ。これは貪欲さと恐怖、そして権力と貧困の物語でもある。全世界へと広がっている複雑な問題だが、私たちが普段身に着けている服についてのシンプルな物語でもある。
この数十年、服の価格が低下する一方で、人や環境が支払う代償は劇的に上昇してきた。本作は、服を巡る知られざるストーリーに光を当て、「服に対して本当のコストを支払っているのは誰か?」という問題を提起する、ファッション業界の闇に焦点を当てたこれまでになかったドキュメンタリー映画だ。
この映画は、きらびやかなランウェイから鬱々としたスラムまで、世界中で撮影されたもので、ステラ・マッカートニー、リヴィア・ファースなどファッション界でもっとも影響のある人々や、環境活動家として世界的に著名なヴァンダナ・シヴァへのインタビューが含まれている。またまたフェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」代表サフィア・ミニーの活動にも光を当てている。私たちは行き過ぎた物質主義の引き起こした問題に対して、まず身近な衣服から変革を起こせるのかもしれない。
| 原題 | THE TRUE COST | 製作年 | 2015 |
|---|---|---|---|
| 製作国 | アメリカ | 制作 | |
| 配給 | ユナイテッドピープル 特別協力:ピープルツリー 協力:Dr.Franken | 時間 | 93分 |
| 監督 | アンドリュー・モーガン | 製作総指揮 | リヴィア・ファース、ルーシー・シーゲル |
|---|---|---|---|
| プロデューサー | マイケル・ロス | 原作 | |
| 脚本 | 音楽 | ||
| 撮影 | 編集 | ||
| キャスト | サフィア・ミニー ヴァンダナ・シヴァ ステラ・マッカートニー ティム・キャッサー リック・リッジウェイ ほか | ||
15/11/15 10:53
15/11/15 14:31
昨年12月に行った上映会のアンコール上映会として、また年間ライセンス契約を結んで初めての上映会として開催しました。
成蹊大学アジア太平洋研究センター主催ドキュメンタリー連続上映会「グローバルに連鎖する労働とアジアシリーズ」にて『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション真の代償』を上映し、(『危路公団』と同時上映)伊藤和子氏(国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長)にトークゲストとしてご登壇いただきました。私たちの身近な生活のあり方を考え直すきっかけとなり、参加者の方々からもトークやアンケートのなかで多くの反響をいただきました。
どこのブランドのどの服を選択するかは私たちの自由。しかしその何気ない、無意識な意思決定の背景で血が流れていることを、私はこの映画で初めて知った。
安い服を買い回してクロゼットを膨らますこと、着倒すまで着ないで廃棄することを見直そう、ではない。
低価格の服の企画、生産、流通の事業が、グローバル化した世界でどんな構造で成立しているか、華やかなファッション業界の裏側の知られざる真実についてドキュメンタリー映画を通して伝え、問題提起しているのがこの映画【ザ・トゥルーコスト ファストファッション~ 真の代償~】だ。
私の昨今のテーマで、過日のミニ講演でもお話しした【豊かさと幸せのものさしが変わった】ことに通じる主題であり、本当に深く染み入る映画だった。消費(しすぎる)社会への警鐘。
だからこれはファッション業界を題材にしてはいるが、そこだけの話ではないと言える。
是非、11/14から公開の渋谷のアップリンクへ