雨も降る中、スタッフ8名、ゲスト4名がキネマのまちに集まり、総勢12名(初参加3名!)で鑑賞しました。
90分があっという間、それぞれのワイナリーのオーナーの言葉が生きる上での名言のシャワーのように降ってきました。
とにかく皆熱く、ワインを片手に語る、語るのでワインが飲みたくなりました。
ワインづくりは人生そのもの。
「どうやらワインを語ることは、人生を語ることに直結するようで、映画観たあと、初対面の皆さんが振り込んでくる対話の角度と深さは驚かされました!これぞ対話型上映会の真骨頂(^o^)v」
今回は、レバノンの赤、白ワインを用意して、対話の時間に試飲をしました。映画で紹介されたように、ジェットコースターのような味わい、一筋縄ではいかない。
「レバノンワインの映画を観て、どんな人たちがどんな想いで作ってるかを知った上で飲むと味わい深いモノですね!」という感想がありました。
この映画を選んで、ワインはもちろん、レバノンの国、観光、人のことを理解し、是非現地を訪れてみたいと感じました。
是非たくさんの方にレバノンを知ってもらい、戦争をしってもらい、その中で希望を捨てず、新年をもってものづくりを続けている人たちのことを知ってほしいです。
因みに、上映後の懇親会ではレバノン料理5品を用意しました。
多様性の国らしく、食材や材料も多様性を感じる複雑な料理たちdであることを実感しました。
キネマカマタさん 23/03/28 12:06
様々な意見が出て文章にまとめきれないので箇条書きにします。
・難民、亡命、移住の違いは?
・自分が日本を棄てて難民になるとしたらどんなルートで?
・そもそもこれはノンフィクションなのか?「作品」ではないのか?命の安全や経済的な保証がなされているのではないのか?
→映画の恐ろしさ、捜索と撮影の葛藤に苦しむシーンについて
・難民、ということの予備知識や前提条件など情報がなさすぎて入り込めず
・中途半端なところで終わってしまった
→「物語慣れ」してるのでは?これが現実、リアルなのでは?
→物語慣れ、とは、きちんと起承転結させる「責任」があるという考え方
・とにかく、2人の姉妹が幸せになっていて欲しい
・この家族になにかしてあげたい、という気持ちを置き去りにされた感じ
・とにかく金銭的な問題(「全財産を失った」にも関わらず)をどう解決したのか気になる
・難民、という概念に目を向けさせられた
・日本はとにかく「難民」が身近になさすぎてピンとこない艦が否めない
・アフガニスタンの政府の状況が時系列でつかめない。2015年であれば米国介入後なのでまともな政府があったのではないのか?なぜタリバンに狙われたからと言って難民になる必要が?
・難民生活の辛さなどが伝わる場面が少なく、何を伝えたかったのかわからない。ヌルい。
・子供の成長は早く、どんな状況下でも子供は大きくなるのだなと思った
・なぜドイツを目指すのか
・ソニータにしても本作にしても、主人公のその後がわかるようになっていて欲しい
・問題の一般化をされて考えようと言われてもなかなか難しいので、こういう感情移入する対象は必要
山小屋シネマさん 23/03/27 20:20
私たちの団体としては再上映となりました。これは前回の「ミッドナイト・トラベラー」で深まった難民への関心から、改めてこの映画を見返したいという声があったためです。
「ミッドナイト・トラベラー」に比べて、大変見やすい作品だった、という声が映画慣れ(日常的に映画を観ている)している参加者から挙がりました。やはり客観的な視点が入ってるか否かというのは重要なのではないか、ということです。主催者個人としては、物足りなさが残る内容でした。良くも悪くもCNNやBBCなどのニュースで報道される内容の延長線上にあるものでしかなく、戦争のない先進国側にいる人間がいくらこれを観てもリアリティを感じられないのではないか、と感じた次第です。
ドキュメンタリーにおいて、映画としての見やすさや面白さ(=派手な演出)を優先するのか、リアリティを追求するのかというのは常に悩ましい課題なのだと思います。本作が他と違うことがあるとすれば、製作側が100%のプロではないというか、少し私たち庶民の側の人間であるがゆえに、その葛藤も透けてみえてくるということでしょうか。そこにはまた、別のリアリティが生まれているようにも感じます。
終演後の感想シェア会の中で、話は教育に及びました。この映画で取り上げられてる難民キャンプは、市場もあるし仕事も作り出せているし、このまま街と同等の機能を持ち続けられればそこまでの問題ではないのではないか、という意見から始まり、まともな教育や医療が提供できないという反論に対して、そもそもまともな教育とは何か、既存の学校に行く価値とはなんなのか、という議論の流れです。
難民キャンプという非日常を通して私たちの日常を見直す、という意味では良作だと思います。一方で、主催者個人が「ミッドナイト・トラベラー」で感じたような、自分が人知れず難民となる可能性について考えを深めるという意味では少し噛み合わない面がありました(事前に分かっていたことではあります)。
山小屋シネマさん 23/03/27 20:17
マイクロプラスチック、という言葉が従前からの環境問題への関心を問わず注目を集めているようで、そんな中ではとてもキャッチーなタイトルであるため、上映を決めました。
死んだ鳥の腹の中から大量のプラスチックが出てきたり、生きたひな鳥に胃袋の中身を吐き出させると油にまみれたプラスチックたちが出てくるシーンは衝撃的でした。そのまま、生物愛護という観点からのプラスチック、という話が続くのかと思いきや、徐々に人間に及ぼす悪影響という事例にも発展。しかし最後まで「海」という切り口から離れることはなく、だからこそ、山に暮らす私たちからすると少しだけ遠い世界のお話に感じられてしまった部分もありました。
私たちの生活に直結した、しかし普段は見えなくなっているものを映像として記録して提示するというのは、問題意識を喚起するのには大変有効だと思います。自分の場合は「いのちの食べ方」という映画で、自分が普段口にしている肉類への注意が呼び起こされました。本作も、そのような可能性を秘めていると思います。
ただ、こういった環境問題への関心を喚起することを目的とした(と思われる)映画によく見られるのは、様々な事例紹介に終始してしまって、なんだかひどいことが起きているという印象は与えられたものの、具体的な個別のエピソードの記憶が残らなかったり、観た人が次へのアクションへとつながらないという点です。これはもう好みの世界だと思いますが、個別のエピソードやその背景に焦点を絞り込むことで物語性を浮かび上がらせる方が、より人の深いところまで届くように感じます。
とは言え、学びを深めるための教材としてこの映画は優れているし、また映像美を楽しむという意味でも十分鑑賞に耐えうるものでありました。組み合わせる勉強会などを準備した上でまた上映を企画したいと思います。
山小屋シネマさん 23/03/27 20:16
WBCの準決勝と同日開催にもかかわらず、上映会に参加してくださった方、ありがとうございました。
作品は、ドキュメンタリーと思えないほど、波乱万丈、まさにドラマのような展開で終始映画に入り込んでしまいました。
ごみ処理場のリアルな日常、そこで働く人々の人生模様、職業へのパッションを持ちながらも、貧困や社会的な格差に苦しむ様子。同じ地球でこんな日常があるのだという現実を突きつけられました。しかしながら、まるで別世界を見ている感覚でした。
アートプロジェクトが介入して以降、ポートフォリオに選ばれた人々の環境がどんどん変化していく様子は衝撃的でした。経済的地位・社会的地位の格差があまりにも露骨に描かれていました。
総じて、ごみ問題、貧困・格差、ジェンダー、あらゆる要素をはらみ混沌とした世界の中でのアートによる一つの社会実験を見届けることができました。一見の価値ありです。
当日はアップサイクルアートのワークショップを組み込んでみました。映画の影響もあってか、参加者の方々はクリエイティブな作品を生み出していました。
シネマザガウラさん 23/03/27 12:03
お客さんの中に環境問題への意識が高い方がいることが分かり、そのニーズに合わせて選んでみました。
「コスタリカの奇跡」は以前に上映したことがあり、近年のロシアによるウクライナ侵攻に合わせて高まる戦争の足音に向けて改めて上映会を企画したいとは思っていましたが、一方ではこんな事例もあるのかということでコスタリカ×環境、という観点で観ました。
主催者としては様々な立場や意見からのインタビューを集め、オサ半島で起きた別の奇跡について語られている様は必要十分ではありましたが、映画的な演出という意味ではまだ改善の余地があるというか、よほど前のめりな人でないと少し退屈してしまうかも知れないという危惧も抱きました。
約60分というやや短めな作品なので、「コスタリカの奇跡」と同時上映したり、上映の前後に基礎知識をみんなでインプットするなど工夫するとより良い会になるかと思います。
まとめると、良作ではあるけれどメインディッシュとしては物足りなさも残るので、他にメインを作るなり前菜副菜を増やしてボリューム感を出した方がいいかな、という感じです。
個人的には、コスタリカシリーズとして「コスタリカの奇跡」と同時上映または連続上映を企画したくなる内容でした。そして実際にコスタリカに行ってみたくなりました。
山小屋シネマさん 23/03/27 11:58
※ 上映者の声投稿数で集計